2004年7月10日(土) 晴のち曇り時々雨
日帰り 同行1名
●写真
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●交通
往路 | JR | 蒲田7:24 − 東神奈川7:38 |
東神奈川7:42 − 八王子8:44 | ||
八王子8:47 − 高尾8:55 | ||
タクシー | 高尾駅9:05 − 八王子城跡9:15 |
復路 | 京王バス | 荒井14:17 − 高尾駅14:29 |
JR | 高尾14:38 − 東京15:49 | |
東京15:54 − 蒲田16:14 |
●山行:(歩行時間2:43)
八王子城跡9:18-八王子城山9:53-休憩28分-山頂発10:21-富士見台11:10-休憩104分-富士見台発12:54-荒井14:13 |
先週の高松山でのウォーミングアップに続いて、今週は荷を重くしてどこかに出かける考えだった。Bを誘ったのが朝起きてからだったので、家を出たのは遅くなって7時過ぎ。午後は雷雨の予報で、八王子あたりで空をうかがうと、すでに山梨方面は曇りがちの様子。そんなこんなでそれ以上西進するのはやめて、高尾で下車する。本当は百蔵山に登るつもりだったので、600円ほど切符代が無駄になってしまった。それでも、雷雨にあうよりはマシなはずだ。 |
今日は昨夜のうちに目星をつけておいた別コースで、八王子城跡から北高尾山稜を行くことにする。北口に下りるとバス便が見当たらないので、タクシーで八王子城跡まで入った(1210円也)。下車するとバス停が見当たらず、ひょっとすると廃線になったのかもしれない(先ほど調べたら、やはり廃線の模様)。登山口は小さな園地になっていて、トイレもある。売店はない。八王子城跡のウンチクが書いてあって、ここが北条氏の居城だったこと、後に秀吉によって滅ぼされたのだということがわかる。前田利家もこんなところまで出張って来たとは、ご苦労なことだと思う。 |
左手に進むと八王子城の居館跡があるようだが、登山道は右手に伸びている。しばらく行くと山道となり、新道と旧道の分岐があった。「旧道は道が悪いが登りやすい」とある。「道が悪いが登りやすい」とはどういう道だろう。首をかしげながら旧道を選んでいくと、湿った赤土の足元が滑りやすいので、それが道が悪い理由なのだろうと想像する。先週に引き続きここでもヤブ蚊が大発生中。キノコやら花を見ているとあっという間にたかられるので、ゆっくりもできずスピードをあげて登っていく。気温は30度近いのだろう。全身から汗が吹き出てくる。途中、熟した木苺の実を味わうことができて、これはイチジクのような味がした。 |
やがて見晴のいい箇所に出た。対面に薬王院の屋根が見えた。そのすぐ先がもう八王子城山。東屋や社、天狗の像、杉の巨木がある。そこからひと登りしたところが頂上で、数人のグループが休憩していた。見晴のない狭い山頂で、社がひとつあるだけだった。いったん元に戻って、富士見台へ向かおうとすると、左手に展望台があることに気づく。ベンチもあるし、山頂よりもこちらで休憩したほうがよさそうだ。大きなもみじがあって、新緑や紅葉のころはさぞかしきれいなのだろうと想像する。近くにはトイレもあった。 |
城山を後にして、富士見台へと向かう。前方からぎぃぎぃ云う音が聞こえて、なんだろうと言いながら歩いていくと、道の脇に井戸があった。ポンピングすると冷たい水が豊富に流れてきた。飲んでみると甘くておいしい水だった。利家あたりもこの水で喉を潤したのだろうか? |
城山から先は、細かいアップダウンの繰り返しだった。意外と傾斜もきつい。今日の荷は15K。暑さも手伝って、だいぶバテバテになってきた。本当は明王峠まで歩くつもりだったのだけど、とてもそんな気力はなくなり、途中天守閣跡についたときには、富士見台で一杯飲んでお開きにするストーリがほぼ出来上がっていた。それにしてもこのあたり、裏高尾の縦走路と違って広葉樹が多い。すれ違う人もまばらで、もっと涼しいときに歩いたら、気分もいいことだろう。 |
富士見台に着くと、南面が切り開きになっていて展望があった。今日は富士山は見えなかったが、城山や景信山が間近に見えた。ベンチがひとつだけあって、そこで酒を飲み、適当に酔っ払って昼寝した。その間、数グループが山頂にやってきたが、高尾近辺とは思えないほどの静かさだった。まぁ、茶店もないし、道のアップダウンもけっこうあるので、このくらいの人出で済んでいるのかもしれない。 |
だんだん風が涼しくなって、空が陰り始めた。遠くで雷鳴が響いている。先ほどまで休んでいた人もいなくなり、我々も下山することにした。地図上は蛇滝口へと降るのだが、高速道路の工事中とのことで、道は尾根伝いに迂回する、と掲示があった。途中小下沢林道に下りる分岐もあったが、そのまま直進し、小雨のぱらつく中、雑木林を快調に下っていった。 |
急に視界が開けると、高速道路(八王子ジャンクション)の工事現場の上に出た。森が整地されて、球場並の広さの更地と化している。向こうには、建設中の高速道路が灰色の骨格をさらけ出していた。ここからつけられた道が最悪で、尾根伝いとは全くのウソっぱち。更地から追い出されるようにヘリを迂回させられて、いくつもの尾根を乗り越える羽目になった。ゴールを目前にして、相当なアップダウンを強いられる。眼下に見える平坦な工事現場が恨めしく見える。しかも、道の大部分は鉄段になっていて、雨に濡れて滑りやすい。ようやく抜け切ったときは足ががくがくになっていた。こんな道を作るくらいなら、せめて上の分岐にコース状況の説明をつけるなり、コースタイムを掲示するなりして欲しいものだ。いっそ廃道にしてくれたほうが、登山者にとってはよかったかもしれない。こんな道に迷い込まなくてすむのだから。 |
結局回りまわってたどり着いた先は、蛇滝口ではなく、その下の荒井というバス停だった。下山しながら、「余裕があったら高尾まで登ってリフトで降りよう」などと言っていた元気はどこへやら。運良くすぐにやってきたバスに乗って、文句たれたれで帰路に着いた我々だった。 |
気分悪く終わるのもなんなので余談。歩いている途中、干からびたタマゴタケが列をなして3本生えているのを見つけた。何日か早く来ていれば食べごろだったかと思うとちょっと残念。このとき登山道を外れて斜面を下ったのだけど、登るとき木につかまったら毛虫を握ってしまい、手に大量の毛が突き刺さってしまった。あわててペットボトルの水で洗い流したのがよかったのか、本日現在なんともない。ぐにゃっとした感触がしたときには、おもわずううぇっと叫びそうになったが、なんとか事なきを得たようでほっとしている。 |