山に行こう 山行記録 伊豆ヶ岳〜武川岳

伊豆ヶ岳〜武川岳

伊豆ヶ岳(標高851m・埼玉県)
武川岳(標高1052m・埼玉県)

2002年4月27日(土) 曇り後晴れ
日帰り 単独行

●ワンポイント

伊豆ヶ岳直下の鎖場は通行禁止の札が出来てしまいましたが、以前と同様登ることが出来ました。これがないと伊豆ヶ岳の醍醐味も半減するのでは? 武川岳への縦走では多少迷走。2山とも展望はそれほど良くないのですが、アップダウンがあるので十分トレーニングになりました。

●写真

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●交通

往路JR蒲田4:41 − 品川4:51
品川5:00 − 池袋5:28
西武鉄道池袋5:38 − 飯能6:35
飯能6:36 − 正丸7:12

復路西武鉄道芦ヶ久保15:50 − 池袋17:16
JR池袋17:19 − 田端17:28
田端17:31 − 蒲田18:06

●山行:(歩行時間6:58)

正丸駅7:23-伊豆ヶ岳9:01-休憩24分-伊豆ヶ岳発9:25-名栗少年自然の家10:00-武川岳11:43-休憩30分-武川岳発12:13-蔦岩山12:29-焼山13:20-二子山雄岳14:05-二子山雌岳14:17-芦ヶ久保駅15:15

●記録文

早いもので2002年もGWに突入。まずは足慣らしで日帰り山行に出かけようということで、何年か前に登った伊豆ヶ岳を再び登ることにする。前回は子ノ権現へ降ったのだけど、それだと物足りないので、本日は伊豆ヶ岳の後に武川岳も登るプランに。低山も二つあわせて登ればなかなかなボリュームになりそう。
東京の本日の予報は曇り時々晴れ。埼玉は曇り。根拠はないのだけど、何だか晴れそうな予感をもって家を出る。朝帰りの若者で治安の悪い山手線の中から空を見ると、ほとんど雲がないので「感があたったゾ」と思いながら西武線に乗り換えるも、埼玉に進出するにつれ空は曇天に。おかげで正丸で下車した登山者は自分ひとりだった。
正丸で用を足し準備運動を済ませ、ガードをくぐって沢沿いの集落の中を行く。沢には様々な花が咲き乱れ、庭先にも数々の花が咲きほこっていた。馬頭観音のある登山道入口に着くと、新緑のトンネルの中に道が伸びていた。明るい緑のひさしの中を静かに進む。林床にはいく種類ものスミレが咲いていた。苔むした岩々も美しい。
やがて沢が詰まると急坂に取り付く。ロープや木につかまりながらぬかるんだ道を10分ほどこなすと尾根に飛び出る。そこからしばらく行くとツツジが満開の場所があって、あでやかなピンク色が映えていた。
その先の小台地を降ると伊豆ヶ岳手前の鎖場。ロープと「落石危険につき女坂利用のこと」という名栗村の看板が進入を拒んでいるが、これは前回はなかった。後で女坂を下る予定だし、そんなに危険な鎖場ではなかったように記憶していたので往きは男坂を通過することにする。長い鎖場の両脇にはつつじが咲いていてよい雰囲気。適当な斜度の岩場を鎖を頼りに登っていくと後方には武蔵野の山々がもやに包まれていた。
鎖場から先、ちょっとした岩場を乗り越すとこれから行く武川岳の眺めのよいところがあった。植林と新緑の緑の対比がこの季節ならではだ。更に数分行くと伊豆ヶ岳山頂到着。曇ってはいるものの関東平野を一望することが出来た。前回は大混雑の山頂だったけど、この間に訪れた人は2人だった。
下山し女坂を通って武川岳を目指す。途中同じく伊豆ヶ岳から武川岳を目指すという人がいて、そのまま同道することになった。よく整備された道を名栗少年自然の家へ進む。昨夜降雨があったのか道が若干滑りやすくなっている。車道の十字路に出ると右は正丸峠、左は名郷、正面は芦ヶ久保方面への道だ。交通量が意外と多い。今日は左に少し進みオーグリ入から武川岳を目指す。
はじめのうち舗装路だった道もやがて山道となる。数々の花が咲いているが、このあたりでもいく種類ものスミレを見ることが出来た。気がつくと徐々に日が差し始め、暖かくなってきた。同道の方と話をしつつ沢を渡りながら行くが、しだいに道がか細くなる。刈られた杉の下枝で道が隠されて不鮮明でもある。地図を見るとどこかで沢を離れて右手の尾根道と合流するはずなのだけど、いまだに沢を離れない。どうやら尾根への取り付き口を見逃して沢をどんどん進んでしまったようだ。
しかし地面には踏み跡もあるし、このまま右手に高度を上げていけば尾根道と合流できそうな気もしたので、二人で道を探りながら進む。木にペンキが塗ってあったりするので「ここが正しい道だ」などとこじつけながら歩く。踏み跡が断続的に続いているので、やはり同じようにここまで迷い込んだ人がいるということだろう。比較的新しい足跡もある。急斜面を攀じて鮮明な踏み跡をたどると、通常の登山コースに合流することが出来た。居合わせた人に尋ねると、前武川岳と武川岳の稜線だとのこと。だいぶ方角を外したようだ。プラスに解釈すれば、よいトレーニングになったということ、か...?
コース復帰から武川岳までは一投足。南面が開けた明るいところで、何組かの人たちが宴会の真っ最中だった。一角にはツツジも咲いている。日も出てきたし本当に春らしい。開けた方角には、前武川岳に新緑が萌え、その向こうには大岳山、川乗山、長沢背稜が見えて、奥多摩の山々との意外な位置関係がわかる。ここで昼食にして一服。同道の方にみかんをご馳走になりました。ありがとうざいました。
にぎやかな武川岳を出発。ここから蔦岩山、焼山、二子山と経て芦ヶ久保までだいたい3時間弱の道のり。まずは新緑の中を蔦岩山へ。ここは武川岳の眺めがよかった。山肌の浅い緑色や、点々とある山桜の薄桃色がきれいだ。地面にはマムシグサがにょっきりと伸びていた。
蔦岩山からは急斜面をどんどん降る。林道が現れてしばらく行くと今度は焼山。あまり展望がないけど、樹間からは武甲山が間近に見えた。更に降って今度は二子山への登り。これはかなりの急坂で、15分ほど登った。二子山には雄岳と雌岳があってどちらも展望が悪いけど、雄岳からはわずかに両神山らしい山が見えた。
二子山からは兵ノ沢への道をとる。しばらく急斜面のくだりになるが、やがて沢を合わせて緩やかな道に。1時間ほどであっという間に芦ヶ久保駅に着いた。
無事下山ということで、自分はビールで祝杯。同道の方とは電車で東飯能まで一緒で、近々インターネットを始められるということだったので、ホームページの宣伝もさせていただいた。飯能から先はザックに入れたままだった日本酒を飲みながら、いつもどおり酔い酔いになって帰路に着いた。今回は文字通り新緑が目にしみる山旅となった。

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