2008年4月29日(火) 曇り時々晴れ
日帰り 単独
●ワンポイント
別所温泉からの登山口では、かなりの数のヒルが活動していました。この時期でこれなので、夏にはどうなるか想像するのも恐ろしいです。尾根に出てからはヒルに出くわしませんでしたが、どうなるのかも...? しかし、道自体は迷う箇所もなく、新緑や山桜、ミツバツツジも多いので、静かに歩くには大変よいルートだと思いました。ヒルの出ない冬枯れの時期がいいのかもしれません。 |
●写真
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●交通
往路 | JR | 蒲田5:16 − 東神奈川5:30 |
東神奈川5:37 - 町田6:05 | ||
小田急 | 町田6:21 - 本厚木6:35 | |
神奈川中央交通 | 本厚木駅6:55 - 別所温泉入口7:25 |
復路 | 神奈川中央交通 | 広沢寺温泉入口15:15 - 本厚木駅15:50 |
小田急 | 本厚木16:03 - 海老名16:10 | |
相模鉄道 | 海老名16:18 - 横浜16:49 | |
JR | 横浜16:53 - 蒲田17:11 |
●歩行時間(5:10)
別所温泉入口7:28-鐘ヶ嶽8:42-休憩8分-鐘ヶ嶽発8:50-途中休憩5分-山神隧道分岐9:11-見晴らし広場B9:44-見晴らし広場A9:51-すりばち広場10:07-大沢分岐10:24-778m10:35-登山道合流10:57-休憩5分-ベンチ11:11-休憩109分-ベンチ発13:00-不動尻13:49-広沢寺温泉入口14:45 |
●記録文
一昨日の綱之上御前山に引き続き、GW第2弾の山は東丹沢。別所温泉〜鐘ヶ嶽〜 大山〜蓑毛というコースを選択した。実際には途中で眺めのいいスポットがあっ たので、コース変更して大山手前から広沢寺温泉へと下山してしまったのだけど。 東丹沢はヤマビルが多いことで知られた場所。事前に調べると、活動期は5-11月、 気温25度以上とあったので、たとえ出たとしてもたいしたことなかろう、と高を くくって出発した。 |
本厚木から宮ヶ瀬行きのバスに乗った。登山者はほかに一人。休日にしては少な い。今にして思えばそれはヒルのせいだったのか...? 30分ほど乗って別所温 泉で下車。もちろん降りたハイカーは自分ひとりだ。目の前 にあるセブンイレブンで買い物した後、その脇の道へと入った。10分ほどで清川 村の温泉施設に着く。朝なので閑散としている。ヒルに対する 注意書きの看板があった。対処法など詳細に書かれている。 |
しばらく進んで、電柱(125番)脇の踏み跡から山道へと入った。小さな沢が流れる 杉の植林で、足元は落ち葉や枝に覆われ、じめじめしていた。鹿糞のにおいもする。さてヒルは? と思い足元を見ると、いましたいました、踊るように登山靴の上を登ってくる ヒルが! ふと見ると30cmほど向こうの地面にも、頭をもたげたやつが、くねく ねと動いている。急いで振り払い、一気にスピードを上げて登っていく。看板に は「見つけたら必ず殺してください」と注意書きがあったが、とてもそんな余裕 はない。止まっていれば、何匹たかってくるかわからないのだ。どうやって付着 するのか歩いていてもヒルが登ってくるので、立ち止まって払いながら、尾根を 目指した。 |
暗い林から抜けて、尾根に出たので、辺りの地面を確認。ヒルが動いていないこ とを確かめて、もう一度足元を念入りにチェックすると、まだ一匹靴下の中にも ぐりこもうとしているので、はがしてつぶした。なんだか靴の中にも違和感があ るのだが、ここで靴を脱いだりする余裕はなく、もっと安全なところまで進むこ とにした。 |
スピードを緩めず尾根を登っていく。この辺り、ヒルから逃げることで頭がいっ ぱいで、鹿柵があったことぐらいしか覚えていない。ペースが乱れ、足元を確認しながらな ので消耗する。福神山という樹林に囲まれたピークを過ぎ、ようやくヒルがいなくなったという気がして、すこしほっとした。どうやら、彼らは尾根にはいないらしい(?)。 このままずっとヒル地獄だったら、本当に辛い山になるところだった。そこで明らかにヒ ルのいなさそうな乾いた道端でズボンをめくってみると、どこで見逃したのか、 左足のふくらはぎに小指大の黒い物体がついていた。急いではたき落とすと、噛まれた跡に血がにじんでいた。しかし思ったよりたいした出血ではなかった。さて、これ以上ヒルを増やさないように、はがしたヒルを潰しておこうと地面を見回すと、まったくどこにいるのやらわからない。うーん、もっと落ち着いて処分すべきだったか...しかたないので、辺りの地面を踏みつけておくが、これくらいで死ぬ輩とも思えない。 |
そこから先鹿柵沿いの急坂が続いた。木の根をつかむような登りをこなしていく。 やがて坂がゆるくなり、暗い森を抜けると鐘ヶ嶽到着。森に囲まれた山頂には2体の 石像がある。辺りを見回すと、ヒルはいないようだが、いつまた出てくるとも限 らないので落ち着かない。足元を見ながら地図を確認し、方向を確かめて進んだ。 ここからはしばらく一般登山道を広沢寺温泉の方へと降る。左手には新緑のやわらかい緑色が広がっている。途中に山桜の咲いている場所があって今日初めて心が和んだ。 |
光沢寺温泉へと左に折れる箇所から一般登山道を離れ、正面の道へと進んでいく。 傍らには、大山・唐沢峠という手作りの道標がある。尾根沿いの道で、新緑や地面に散った桜の花びらが美しい。鐘ヶ嶽から1時間ほどで見晴らし広場Bに到着。作られて年数がたっているのか、道標は地面に落ち、辺りは生い茂った樹木で特に展望は得られなかった。 |
そこから先は新緑の中にミツバツツジが混じる気持ちのよい道。右手には三峰山も見えている。やがて見晴らし広場Aに登りつき、しばらく行くとマルバダケブキの若い葉がところどころ林床に現れ始めた。丹沢の尾根らしい景色だ。明るい道を鹿柵沿いにいき、ちょっと降ると「弁天の森」と道標があるが、経路荒廃と書いてある。少し登ると東屋があって、この周辺もマルバダケブキの緑が綺麗だった。少し休めば気持ちよさそうだが、まだヒルのことが頭にあるのでやめておいた。 |
巨木の森と道標があるところを過ぎて左手へと進んでいく。この辺りもずっとミツバツツジが美しい。ロープのある箇所を過ぎると、大沢分岐で今日初めての登山者とすれ違った。これだけしっかりしている道なのに人が少ないのはやはりヒルが多いせいだろうか? 左手には日向薬師への道が伸びている。さらに30分ほど行くと、大山への登山道へと合流した。右手が唐沢峠だ。入り口にはロープが張ってあり、初心者禁止と書いてある。 |
そこから大山方面へと進む。少し行くと、地面を保護してある開けた箇所があり、そこから初春の大山が見えた。いや、正確にはガスで山頂は隠れていたのだけど、春が来たことを実感させてくれる眺めだった。その先道は山桜の中へと続いていた。ちょうど満開を迎えていてすばらしいところだった。傍らに設置されたばかりらしいベンチがある。山頂まで行くか迷ったが、ガスがかかっているようでもあるし、今日はここでやめて花見酒を決め込むことにした。桜と萌黄色の大山を眺めながら、2時間を過ごした。 |
さて、当初は蓑毛までの行程だったが、飲んだのでもう大山に登る気はない。戻って、唐沢峠から不動尻に降ることにした。唯一の心配はまたヒルに出くわさないかどうかだが、何人かの登山者が往来しているので、意外と平気なのではないかとふんで、下山を開始した。登ってきた鐘ヶ嶽からの道を右手に見やり直進する。東屋のある箇所が唐沢峠。さらに行った先から右手に折れて不動尻へと植林の中を下っていった。足元を気をつけながら歩いていったが、ヒルは最後まで現れることはなかった。 |
不動尻は車の入れるような広場になっていてトイレもあった。何人かの登山者が休んでいる。そこから広沢寺温泉までは舗装路だ。途中、隧道があったのでヘッドランプを出して歩いた。池の美しいところからすぐで広沢寺温泉へとたどり着いた。広沢寺温泉入口のバス停で時刻を見るとなんと次のバスは一時間後。近くのコンビニらしき店も閉店しており、他の登山者も皆閉口していた。しかしラッキーなことに30分ほどで臨時バスが到着。バスは途中どんどん混雑して、満員で本厚木へと帰着した。 |