山に行こう 山行記録 三頭山

三頭山

標高1531m・東京都/山梨県

2001年10月25日(木) 晴れのち曇り
日帰り 単独行

●ワンポイント

槇寄山から三頭山の間は広葉樹が多くて、紅葉を楽しむことが出来ました。奥多摩周遊道路の騒音は玉に瑕です。

●写真

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●交通

往路JR蒲田4:33 − 川崎4:37
川崎4:46 − 立川5:39
立川5:42 − 武蔵五日市6:12
西東京バス武蔵五日市駅6:22 − 数馬7:15

復路西東京バス小河内神社13:46 − 奥多摩駅14:15
JR奥多摩14:49 − 青梅15:25
青梅15:30 − 立川16:03
立川16:11 − 川崎17:08
川崎17:13 − 蒲田17:17

●山行:(歩歩行時間5:15)

数馬7:20-西原峠8:34-槇寄山8:36-(休憩10分)-山頂発8:46-大沢山9:58-三頭山避難小屋10:05-(休憩15分)-避難小屋発10:20-三頭山10:30-(休憩37分)-山頂発11:07-東峰往復10分-入小沢ノ峰11:54-糠指ノ峰12:12-イヨ山12:50-奥多摩湖13:24-小河内神社バス停13:37

●記録文

10月も後半になって、いよいよ関東にも紅葉の季節がやってきた。この時期休日の山はどこも混雑するけど、今年はラッキーにも平日に休みをゲット。とはいえ、最近遠方の山に登り続けたせいで、ちょいと資金不足。近場の山ということで、奥多摩で未登だった三頭山へ出かけることにした。数馬からの往復では物足りなさそうなので、笹ヶタワ峰、槇寄山とセットで登り、奥多摩湖へ降りることにする。
武蔵五日市までの電車は早朝のためどれもガラガラ。拝島を過ぎた辺りでようやく明るくなってくるも、車内は意外と寒い。武蔵五日市に到着すると朝日が出たばかりでまだ駅前は閑散としている。数馬行きのバスに乗り、終点まで1時間弱。途中乗客は数人だった。朝早いせいもあるのだろうけど、平日はいつもこんなにすいてるんだろうか?
数馬でバスを降りたのは自分だけ。準備運動を済ませ、トイレに寄って出発。人っ子一人おらず、辺りは朝の静寂に包まれている。蛇の湯なるかぶと造りの温泉宿がいい味を出していた。仲ノ平の手前で右へ折れ、うらぶれたキャンプ場を左手に見ながら、集落の中を行く。他にもかぶと造りの家があり風情がある。最奥の家にたどり着くと指導標があるので見てみる。すると、どうやら知らないうちに笹ヶタワ峰への道を通り過ぎていたようで、なんと正しい道は、だいぶ手前の南沢のバンガローあたりにあったらしい! 戻るのも面倒なので、本日は笹ヶタワ峰はパス。西原峠へ向かうプランに変更する。
民家の裏手から山道へ。畑を抜けて植林帯に入ると一時急坂になるも、その後は比較的なだらかな道が九十九折に続いた。針葉樹林が広葉樹に変わり、高度を上げるにつれ、徐々に木々の葉が色づいて、斜めに差し込んだ朝日に輝いて見える。
1時間強で西原峠到着。明るい峠だ。ここは十字路になっていて、標識には「高尾山→」と書かれているものもある。位置関係がつかみにくいけど、生籐山経由の道なのかな? 峠から小高い丘へ一投足で槇寄山(標高1188m)に到着。南面が開けており、中央線方面の山の眺めがいい。山頂に切れ込みが入っている山があるけど、ここからだと景信山じゃーないよなー...? 右手に見えるのは権現山だろうか? かすみが濃くて、富士山は見えなかった。北側は木立の間から三頭山、大岳山、御前山が垣間見えるけど、全容はわからない。ちょこっと見える三頭山の頭の部分は、紅葉の黄色や赤で彩られていた。山頂部はかなり期待できそう!
ここから、大沢山まではしばらく尾根の平坦な道が続く。途中、雉が走って横切ったりしてビックリ。飛んで逃げないところが不思議だ。林床には季節の花・リンドウも咲いていた。中盤からはそこそこの登り。空気は冷たく乾いているのだけど、けっこう汗をかいた。チョコレートやビスケットなどでエネルギーを補給しながら行く。大沢山の手前で大滝への分岐があらわれる。標識の雰囲気からみると、この辺りから都民の森の領域になるのだろうか? 付近の紅葉は、完璧。ちょうど見ごろになっている。
小ピークの大沢山(標高1482m)を過ぎ、三頭山との鞍部へ向かうと三頭山避難小屋が現れる。御前山の避難小屋よりは少し古そうだけど、かなり立派。中も広いし、トイレつきだった。水場は急坂80mを降ったところで、水量はちょろちょろだけど、清冽な水がながれていた。
この先で本日はじめての登山者と遭遇。さすが平日でも、都民の森付近には人出があるようだ。ここからさらにひと登りで三頭山山頂(中央峰)到着。数馬から3時間弱の道のりだった。山頂には数人の中年登山者がおり、お互い写真を取り合う。多少雲が出てきたこともあり、眺望は今ひとつ。晴れていれば、南面に富士山や三ツ峠辺り、北方には雲取〜鷹ノ巣あたりの石尾根がよく見えそう。しかし本日は、紅葉がピークということで、そちらの面では大満足。充実した気持ちで、昼ご飯をいただき、例によって、味噌汁にもち4つ投入で、満腹となる。そのうち、小学生の遠足組みが到着し始め、山頂はどんどんにぎやかになってきた。
さてここからは、奥多摩湖までの降りだが、その前に東峰にも寄ってみた。ここには展望台があって、御前山、大岳山の見晴らしがよかった。入小沢ノ峰までは紅葉の写真をとったり、キノコを探しながら進み、ちょっとローペース。時節柄ブナハリタケの群生など期待するも、途中根こそぎ採取された後を見つけただけだった。残念。降るにつれ紅葉も徐々に’始まりかけ’という状態に落ち着いていき、イヨ山付近では植林帯になってくる。ちなみに、糠指ノ峰〜イヨ山あたりはかなりの急坂。登り返しもあって、ちょっと油断ならないかも...
さて。イヨ山直下を降っていると、足元の枯葉の堆積の上に、数十本の紫色のキノコが! こ、これは、もしかしてムラサキシメジでは...? その場で確信はもてなかったけど、置き去りにしても後悔しそうなので、とりあえず数本採取。隣には、ホコリタケ系のキノコも大量に発生していた。
どんどん高度を下げ、奥多摩周遊道路到着。意外と交通量が多く、トラック・乗用車の他に、バイクの騒音がものすごかった。これは入小沢ノ峰あたりからずっと聞こえていて「なんだろう?」と思ってたんだけど、こんな山奥で勘弁してほしいなぁ...猛スピードの車輌に轢かれないように気をつけながら、浮橋まで歩道のない道を行く。車道から浮橋への取り付きは、標識がない。浮橋の上辺りで、ガードレールをまたいで踏み跡に入り、急斜面をロープにつかまりながら湖畔へ降りる。浮橋は多少ゆれるけど、本当に湖面の上を浮いて渡っていくので、これはなかなか面白かった。それにしても、奥多摩湖の水が乳緑色に見えたけど、これは何の色なんだろう...?
小河内神社バス停到着。奥多摩湖行きのバスは10分後だ。湖畔には、酒類は売っておらず、自販機の置いてある家(宿屋?)しかない。うーむ...バスに乗り込んで、奥多摩湖までは、持参の梅酒で独り乾杯した。途中鶴の湯の源泉があったりして面白かった。奥多摩駅到着。売店でビールと日本酒を購入。平日のこの時間、奥多摩からの電車はすべて青梅止り。乗り換えるまでの間、十分に酔っ払って、紅葉を思い返しながら帰路に着きました。
さて、イヨ山直下で出会ったキノコだけど...家に帰って調べてみると、やはりムラサキシメジ(食用)のよう。本やら、ホームページやらでいろいろ調べてみたけど、味はともかく生えている様子などがマニア受けするキノコ(?)、ということらしい。たしかに、あの群生を見つけたときには、びっくりしたけど。どこかのページに、「柄に必ずウジ虫が入っている」と書いてあって、もともとムラサキシメジという確信もないので、かなりためらった挙句、やはり洗って食べてみようと柄を裂いてみると、本当に中にはウジ虫が! しかも傘のけっこう上のほうまで入り込んでるヤツもいる。ウーム...慣れている人はいいのだろうけど、これでおいしくなかった日には報われないので、やはり食べるのはあきらめました...こんなことを言ってるといつまでも野生のキノコは食べられないかなぁ...

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