山に行こう 山行記録 瑞牆山〜金峰山

瑞牆山 金峰山

瑞牆山(標高2230m・山梨県)
金峰山(標高2599m・山梨県/長野県)

2001年8月13日(月) 晴れ〜8月14日(火)晴れのち一時雨
テント1泊 同行2名

●ワンポイント

前回の廻目平はオートキャンパーが多くて落ち着きませんでしたが、富士見平のテントサイトは静かなものでした。水も豊富でいいテン場です。ここからの瑞牆、金峰のピストンはけっこう楽勝だと思います。

●写真

写真を見る・その1
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写真を見る・その2
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●交通

往路JR蒲田4:49 − 東神奈川5:04
東神奈川5:17 − 八王子6:11
八王子6:30 − 韮崎8:27
タクシー韮崎8:55 − 瑞牆山荘10:00

復路タクシー瑞牆山荘15:10 − 増富温泉15:30
増富温泉16:30 − 韮崎17:10
JR韮崎17:37 − 甲府17:50
甲府18:55 − 立川20:12
立川20:22 − 川崎21:17
川崎21:22 − 蒲田21:25

●山行

1日目(歩行時間3:58)
瑞牆山荘10:15-富士見平小屋10:45-休憩10分-富士見平小屋発10:55-天鳥川出会11:35-瑞牆山山頂12:55-休憩75分-山頂発14:10-天鳥川出会15:05-富士見平小屋15:38
2日目(歩行時間5:57)
富士見平小屋5:40-大日小屋6:30-休憩10分-大日小屋発6:40-大日岩7:00-休憩10分-大日岩発7:10-金峰山山頂9:05-休憩45分-山頂発9:50-大日岩11:10-大日小屋10:25-富士見平小屋12:10-休憩90分-富士見平小屋発13:40-瑞牆山荘14:12

●記録文

夏休み最後2日間、あまりよくなかった天気が、なんとか持ち直しそうなので、どこかに一泊で登ることに決めた。2日前に会社の同僚TとKに連絡すると2人とも都合が合い、初日は瑞牆山、2日目は金峰山へと登ることに即決。瑞牆は初めて、金峰山へは3年ぶりの山行となる。同行の2人とは住まいが離れているので、当日の集合場所は韮崎になった。
件の乗り継ぎで八王子始発松本行きに乗り込み一路韮崎へ。月曜とはいえお盆なので混むのかなと思ったが、行楽客はそれほどでもなく、大月〜甲府間はむしろ通勤路線的な感じ。まー、都会ほどのラッシュはまったくないのだけど...韮崎が近づくにつれ日差しが出てきたが、南ア方面はどんよりと曇っていた。
ジリジリとした日差しの韮崎駅前で待つこと10分。特急でTとKが到着。駅にはKIOSKとパン屋があり、それぞれ必要なものを購入。その後タクシーに乗り込む。瑞牆山荘へは1時間ほどの道のり(9000円也、ちなみに青木鉱泉or御座石温泉へは共に6000円程度だとのこと)。途中増冨温泉を通過。ここには帰り寄る予定だ。時期が時期だけにお客がかなり入っているとのことだった。到着した登り口の瑞牆山荘はこぎれいな喫茶店なども併設されており立派。普通の観光客もここまでは車で上ってくるようだ。駐車場にも車が多い。もう少し奥には無料駐車場もある模様。この時期は瑞牆山荘と増冨温泉間のバスも2時間に1本ぐらい運行されているようだ。
軽く準備運動をし、靴紐を締めなおしてまずは富士見平小屋へと出発。気持ちのよい林間を行く。ママコナ、ソバナなどが咲く中をいくつかのパーティーと前後しながら登っていく。やはり、今日は人出がかなり多いようだ。林道を横断し、小さな神社を過ぎてさらに行くと、水場があって、その上が富士見平小屋だった。水場の水は先週の八ヶ岳とは違いかなり豊富に流れており、水温は手がしびれるように冷たかった。ともかく水量が多いことに一同安心する。
富士見平小屋前に荷物をデポし、軽装で瑞牆へと向かう。まずは天鳥川へいったん下る。木立の間からこれから登る瑞牆の奇妙な岩峰群が意外と間近に見えた。谷に達し天鳥川を渡るがほとんど水流がない。ただし雨が降っていたらどうだろうか? 川の一部は広場状になっていて、何人もの人が休んでいた。
ここから瑞牆への登りになる。ちょっとした岩場が次々とあらわれ、ロープがはってあったり、階段があったり、登降する人たちのすれ違いで渋滞気味になる。今日は家族連れで日帰り登山の人が多いらしく、子供やら夫婦やら、普段登りなれないっぽい服装の人たちが多数行き来していた。どちらにしろ、翌日金峰山の往復を控えているので、私は多少控え気味のペース、K氏もマイペースで大体私と同じくらいのスピード、T氏は相変わらず他をかえりみない高速登山で二人はあっという間に置いていかれる。高地でだいぶ涼しいとはいえ、やはり登れば汗だくになった。
1時間ほどで大ヤスリ基部に到着。奇岩の立ち上がりに、一同歓声を上げシャッターを切る。その後も急登が続くが、奇観の中を行くのであまり苦痛に感じられず、しばらくして山頂に至った。一帯は多少ガスが出ており、遠望は効かない。それでも大ヤスリは大迫力だし、明日登る金峰山もうっすらとそのラインを見え隠れさせている。Kが氷と共に持参してくれた冷えたビールを飲みながら1時間ほど休憩。山頂には常に2-30人の登山客が入れ替わり立ち代りやってきて休憩しているという状態だった。それから景色に名残を惜しみつつも、14時過ぎに下山。往路を引き返した。帰りには天鳥川の水流はさらに弱弱しくなっていた。
今夜は富士見平小屋前に幕営。小屋に一名500円の料金を払いテントを設営。各自ビールを購入し(450円也)、1日目の祝杯をあげた。夕飯は例によってパスタ。前回はペンネにしたけど、今日は普通のスパゲッティで長さが半分で売られているものを持参した。しかしこれは山だとゆで具合が難しく、ペンネのほうがおいしいかもしれない。さらに日本酒やらジンやらを投入したあと、19時過ぎに就寝。夜は暑くてシュラフがいらないほどだった(でもろうそくが消えたら少し寒くなった...)。
翌朝起床は4時過ぎ。まだ真っ暗で、ヘッドランプを頼りに朝食を取る。これも例によって味噌汁にもち5つ投入。さすがに5つ目はちょっと飽きてきたけど、やはりおいしい。5:30をすぎて水を補給して出発。辺りはようやく明るくなってきた。富士見平小屋から大日小屋へは緩やかな登り。途中木が伐採されて南アルプスの展望がよい場所があった。少しくだって大日小屋。流水が豊富にあって管理人もいる。ビールも売っていた。テントも10張くらいはいけそう。
大日小屋からしばらくで大日岩に到着。ここからは南アルプスと八ヶ岳の眺めがよく、ついつい激写モードへ。落ち着きを取り戻したあと大日岩を出発。ロープがかかった岩場などを越え、小川山との分岐がある広場状の場所へ。「金峰山」とでかでかとかかれた看板があって、「なんじゃこりゃ?」と思ったが、よく見ると金峰山方面に薄く矢印があった。紛らわしい。そこからさきは森も深くなり、道もだんだん急なのぼりになってきた。またもT氏の姿が見えなくなるも、一時で千代の吹き上げに飛び出て、ここで稜線の大展望が開けた。南アも八ヶ岳も富士山もくっきりと近く感じられる。小休止して持参の酢昆布などを分け合い、さらに金峰山への岩稜を行く。
右側が断崖となった岩場を乗り越えながら進むが、すでに五丈岩と共に見えている金峰山はなかなか近づかない。焦燥感にかられつつ、足元を見るとコケモモ、ガンコウランの実がなっており、ちょっとつまむと甘酸っぱい味が口に広がる。金峰山小屋への道を左に分けさらにこれでもかと岩場を越えていき、とうとう五丈岩の根元に到着。その向こうが金峰山山頂だ。この道は岩稜に出て山頂が見えてからが本当に長かった。
残念なことに、山頂に着く頃にはほとんど遠望は効かなくなっていた。八ヶ岳や南アの山腹も、白々と雲が沸き起こっている。ただ唯一秩父方面の眺めはいい。平日だが8/14ということもあって、山頂はそこそこの混雑状況。今日は五丈岩に登っている人はいない。10時ごろまでしばし休息をとり、パンなどかじりながら、持参したジンをちびちびとやって登頂の余韻を楽しむ。
下山も往路を引き返す。2日目で少し疲れが出ているせいか、なかなかコースタイムは縮まらなかった。下るにつれ道は霧に飲まれ湿っぽくなってくる。大日小屋も休息を取らずすっとばし、一路富士見平小屋へ。マルバダケブキやヤナギランに迎えられ小屋前に到着しテント前で一息つくと、黒ずんだ空がゴロゴロいい始めた。急いでテントを撤収、T氏の機転で富士見平小屋へ避難(休憩料一名300円)。直後強烈な雷雨となった。
煙草など飲みつつ一時間経過。小屋内には我々を筆頭に十数人の登山者が非難してきたが、雨も小ぶりになって来たので今のうちに、ということで次々と出発していく。我々もそれに習い出発。準備して外に出た頃には、雨は上がっていた。雷雨で小川など出来た道を下って30分、瑞牆山荘前へ。山荘で増冨温泉までタクシーを呼びビールで乾杯をしていると、日差しも出て道路から水蒸気が立ちのぼっていた。ちなみにここから増富温泉まではシーズンのみ一日5便バスが出ているようだ(900円也)。
増富温泉までの沢沿いはオートキャンパーであふれ返っていた。増富温泉も大混雑。イモ洗い一歩手前という状況だった。しかし設備は新しいし、土産物屋も充実。お湯もさっぱりとしていて、2日間の垢を気持ちよく流すことが出来た。一時間メーターを止めて待っていてくれたタクシーに再び乗り込み韮崎到着(9300円也)。韮崎停車の特急は指定席が売り切れ。甲府に移動し、かいじに乗って帰路についた。

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