山に行こう 山行記録 女峰山

女峰山

標高2483m・栃木県

2001年9月23日(日) 晴れ〜9月24日(月)晴れ
唐沢小屋1泊 同行1名

●ワンポイント

霧降高原からの道は意外と登りごたえがありました。唐沢小屋は20名くらいは余裕では入れます。小屋下の水場は往復2‐30分ありますが、とても美味しい湧き水が豊富に出ていました。馬立から裏見の滝への道はあまり歩かれていないのか、半分ヤブでした。

●写真

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●交通

往路JR蒲田6:32 − 上野7:00
営団地下鉄銀座線上野7:10 − 浅草7:15
東武鉄道浅草8:00 − 東武日光9:50
バス東武日光駅9:54 − 霧降高原10:20
リフト霧降高原10:25 − 小丸山10:50

復路バス裏見の滝入口14:06 − 東武日光駅14:29
東武鉄道東武日光15:30 − 浅草17:32
営団地下鉄銀座線浅草17:36 − 上野17:47
JR上野17:50 − 蒲田18:17

●山行

1日目(歩行時間4:30)
リフト終点10:50-赤薙山11:55-休憩25分-赤薙山発12:20-赤薙奥社跡13:11-2295m峰14:00-女峰山山頂15:20-休憩15分-山頂発15:35-唐沢小屋16:00
2日目(歩行時間5:26)
唐沢小屋5:00-女峰山山頂5:25-休憩110分-山頂発7:15-唐沢小屋7:40-撤収20分-唐沢小屋発8:00-水場8:10-休憩50分-水場発9:00-馬立10:06-大樺11:06-休憩29分-大樺発11:35-裏見滝駐車場12:53-滝見学33分-裏見滝駐車場発13:26-裏見の滝入り口(国道)13:55

●記録文

やってきました、9/22-24の三連休。9月前半、台風やら秋雨前線やらで天気がかなり悪かったのだけど、この三連休はバッチリ。秋雨前線が南方に下がって相当晴れそうだ。現に、家にいた22日も午後からものすごい秋晴れになっている。ただしこれは、寒気が入った影響で、この時期にしては11月並に冷え込む模様。目指す女峰山の栃木県も平地の最低気温は10度との予報。そーすると山は氷点下かも...? 防寒も考えると荷物が増えたので、今回は小屋泊まりで、Bと共に日光へ向かった。
浅草に着くと直近の特急席はすべて売り切れ。仕方ないので次の鬼怒川温泉行きを購入。浅草で45分ほどの待機となった。車両に乗り込むと、なぜか中はサウナ状態。この冷え込みで気をきかせて暖房を入れたのが裏目に出たらしい。あまりの暑さにげろげろになりながらの乗車となる。1時間半で下今市に到着。ここで各停に乗り換え、数分で東武日光に着いた(運賃2740円也)。
東武日光からはバスで霧降高原へと向かう。車内はがらがら。目的の女峰山がバスの車窓からとんがって見える。男体山も左方にどっしりと鎮座している。霧降高原の大きな駐車場について、ここからはリフトで高度を稼ぐ(片道1100円也)。後方に広がる平野の眺めがかなりいい。乗り心地もなかなか楽しく、もともと山に乗り気ではないBもけっこうはしゃいでいる。3本のリフトを乗り継いで、30分弱で小丸山に到着。この付近からキスゲ平までは家族連れや観光客も多い。丸山あたりには、ハイカーがかなり取り付いているのが見える。
赤薙山直下までは開けた尾根の登り。その後樹林帯の急な道を行き、いっときで赤薙山山頂に着く。木立の中の狭い頂に、社が立っている。ここで昼食をいただき、一服。女峰山を眺めて、これからの道に思いをはせる。先が長いのでここでの休憩はそこそこにして、さらに女峰山へと足を進める。赤薙山から先は登っては下り、そしてまた登り返すという起伏の激しい道が続く。木の根+岩場で足場もよくなく、2295m峰につくころには、けっこうなダメージになっていた。
そうは言いつつも、女峰山はもう間近。すぐそこに見えている。なんとか気合を入れなおして、最後の登りにかかる。この辺りでようやくハイ松帯になって、ガンコウランやらコケモモの熟しきった実をつまみながら行く。すれ違う人の情報では、唐沢小屋はかなり混みそうとのこと。いまさら急いでも始まらないのだけど、なんとなく気が急く!
女峰山山頂到着。午後にもかかわらず、今日はかなり眺めがイイ! 富士山や南アルプスもくっきり見える。ゆっくり楽しみたいところだけど、小屋の場所確保の方も気になるので、明朝ゆっくり景色を眺めることにして、早々に唐沢小屋へと下る。小屋への道は急降下。途中急斜面のガレザレなどもあって、疲れた足にはちょっとキツイ。
唐沢小屋到着。途中であった人におどかされたほど混雑はしていない模様。余裕で二人分の寝床を確保できた。それでもなんだかんだで20人くらいは入ったのだろうか。一人畳1畳位のスペースだ。外はかなり冷えたようだけど、人が入ったせいか、小屋内は暖かい。夜中、空を眺めると、ものすごい星の数、天の川、街の灯りが美しかった。水場の登降が意外と大変な他は満足な小屋。ちなみに、管理人なしの無人小屋で、トイレはありませんでした。
翌朝、晴天への期待にまんじりともせずに、3時過ぎからうずうずし始める。4時半に起床して外に出るも、辺りはまだ真っ暗。オリオン座が頭上に輝いている。早く登って頂上でご来光を拝みたいのだけど、林の中が暗くて山頂に向かうルートの取り付きがわからず、出発は5時になってしまった。ちなみに本朝Bはダウン。山頂までは自分独りで登ることになった。
辺りは薄明。何とか目を凝らし、踏み跡や標識をたどりながら、女峰山を目指す。体感的には思ったよリ寒くない。ピッチを上げるも、ご来光にはタッチの差で間に合わず、山頂直下で日の出を迎える。さらに急いで歩を進めて、山頂へ。本日一番乗りの登頂となる。誰もいない、穏やかなひと時。
朝焼けに染まり長々と陰を引く峰峰が美しい。雲ひとつない晴天の中、富士山がそびえ、その手前に奥秩父や丹沢の山塊が壁のように立ちふさがっている。その右には南アルプス、八ヶ岳、浅間山、上信越の山々。迫力の男体山、日光白根山。燧ケ岳と平ヶ岳。飯豊連峰、那須連峰。鬼怒川の流れる平野の向こうには筑波山がかわいい双耳峰をもたげている。刻々と変わりいく山肌や空の色合いと、飽きない360°の展望についつい時間を忘れ、2時間近くの山頂滞在となった。
Bの待つ唐沢小屋へと下る。小屋にはほとんど人は残っておらず皆出発したようだ。山頂経由で、大真名子、小真名子へ行く人、さらには男体山まで登るという健脚派もいるらしい。われわれはこのまま裏見の滝へ下って、やしおの湯につかる予定。撤収がすむとまずは水場まで下った。朝食もまだだったので、味噌汁にもち投入のいつもの朝食を胃袋へ流し込む。美味。そして、女峰山の冷泉もうまい! しばらくするうちに、志津林道からの日帰り登山者が下から続々上がってきた。林道に車をとめると山頂まで3時間だそうだ。
馬立までのくだりはさしてきついところもない。女峰山を振り返り、男体山を仰ぎ見ながら行く。さて、馬立から右に行けばすぐ志津林道らしいけれども、われわれは左に進み、日光方面(裏見の滝)へと向かった。そしてこの道、昭文社の地図では実線になっていたが...実際は破線でもよいと思われるくらいの、踏み跡程度の藪道だった。これにはB共々辟易。延々続く笹薮に、道不明瞭、藪漕ぎを強いられるなど、散々な目にあう。下山の勢いでなんとか乗りきり、ようやく裏見の滝の駐車場までたどり着いた。こんなことなら、唐沢小屋から東照宮に下るとか、志津林道から戦場ヶ原へ下ったほうがよかったのかも...? でも、登山道の最後で子連れのサルが歩いていたのは可愛かったかな...
せっかくなので、裏見の滝を見学。それほど期待はしていなかったのだけど、なかなかの迫力にびっくり。写真の被写体にしている人や、観光客も多い。滝のしぶきを浴びながらしばしくつろぐ。裏見の滝から国道のバス停までは30分ほどの車道歩き。ここに待ってましたとばかりに酒屋が出現したので、当然一も二もなく突入。500mlのビールをバス停のベンチで飲み干す。結果、なんとなく温泉に入るのも面倒くさくなり、ふとバスの時刻表を見ると5分ほどで次の便がやってくるようなので、本日は温泉はパス。バスに乗って東武日光駅へと向かうことにする。
東武日光駅で1時間後の特急券を購入し、駅前をぶらつく。みやげ物など見るも、これといってめぼしいものはナシ。おなかもすいたので、駅正面のラ**ルという食堂に入って、カツカレーと親子丼を注文する。ところがこの店が大失敗! 山から下りてきたばかりでおなかがすいてるのにちっともおいしくない! 一人も客がいないのはこのせいか? めったに残さないBも、これにはお手上げ。仕方ないので適当にすませて店を出る。気を取り直して土産物屋で酒を大量購入。駅弁の鱒寿司も買ってみる。あとはいつもどおり車内で酒盛りをしながら一路東京へ。でも鱒寿司もいまいちだったんだよなー...今回は山は大満足。でも、帰りの食べ物には恵まれない山行になってしまいました。

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