山に行こう 山行記録 海沢探勝路〜大岳山〜馬頭刈尾根

海沢探勝路〜大岳山〜馬頭刈尾根

標高1267m・東京都

2003年6月29日(日) 曇り
日帰り 単独行

●写真

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●交通

往路JR蒲田4:49 − 川崎4:53
川崎5:02 − 立川5:58
立川6:04 − 青梅6:34
青梅6:35 − 白丸7:14

復路西東京バス軍道16:11 − 武蔵五日市駅16:26
JR武蔵五日市16:47 − 立川17:22
立川17:34 − 川崎18:27
川崎18:30 − 蒲田18:35

●山行:(歩行時間7:27)

白丸駅7:18-海沢園地8:55-休憩12分-海沢園地発9:07-大滝9:40-休憩7分-大滝発9:47-大岳山11:42-大岳山荘11:53-休憩5分-大岳山荘発11:58-途中休憩32分-富士見台13:09-つづら岩13:35-馬頭刈山14:35-休憩5分-馬頭刈山発14:40-軍道15:46

●記録文

今年の梅雨はなかなかまとまった雨にならない。おかげで今週の日曜もそこそこ天気がよさそうなので、近場に歩きに出かけることにした。どこかマイナーなところで...
奥多摩・大岳山といえば、御岳山ケーブルから手軽に登れる山で年中混雑している。今回はピークを踏むのが目的ではなく、大岳山のバリエーションルート、海沢探勝路から登って馬頭刈尾根に下りてみることにした。アプローチの林道がちと長いけど、静かな山行が楽しめそうだ。
無人の白丸駅で下車。登山者は自分ひとりだった。駅のホームから直接人家の勝手口に通じてたりして、ローカル色たっぷりだ。青梅街道に下りて奥多摩方面へと車道を歩く。10分ほどで水力発電所を見ながら多摩川にかかる橋を渡った。
海沢の集落に入ってしばらくすると小さな標識があって、一方は「中野集落」、一方は「三ツ釜ノ滝」方面となっていた。地図の雰囲気から中野集落方面に進んだのだけどこれが間違い。15分ほど住宅地を迷って、なんとか養鱒場のところに出ることが出来た。よくよく地図を見れば海沢の上流部に三ツ釜ノ滝とあるではないか、馬鹿馬鹿しい...
養鱒場の先で左手に大楢峠への道を分けて、アメリカキャンプ村の方に進んだ。途中キツリフネソウが黄色い花をつけていた。沢沿いにあるアメリカキャンプ村は、小奇麗なキャンプ施設。車も20台ほどとまっていて、盛況のようだった。
林道は海沢谷沿いを行く。緩やかなのぼりだ。曇りで日差しがない分、かなり涼しい。単調な道もつややかな緑に心地よさを感じられた。広葉樹も多い。雰囲気のいい林道だ。釣り客だろうか、所々に車がとまっていた。
海沢園地到着。2台ほど車がとまっている。ここから先林道は砂利道で、大楢峠までの通行は難しそうな状態だった。園地にはあずまやとトイレがあった。休憩して、凍らしておいたりんごジュースとカロリーメイトを食べた。
山道に入った。海沢谷沿いの道はこの時期にしては涼しかった。ここから順番に、三ツ釜ノ滝、ネジレノ滝、大滝と三つの趣の違った滝が現れる。それぞれ水量のある滝だけど、ネジレノ滝は暗い雰囲気で恐ろしい感じ、大滝は迫力たっぷりで、水蒸気交じりの冷気が吹き付けてくる。どの滝にもカメラマンが三脚を構えてアングルを狙っていた。
滝を離れると急に人気がなくなった。ここから先、大岳山までは難路でベテラン向き、と掲示があった。しばらく行くと、ギンリョウソウの群落があった。暗い林床に浮かび上がる白い姿が印象的だ。この時期なので地面も湿っぽく、何種類かのキノコを観察することが出来た。どれも新鮮な感じがして、目を楽しませてくれた。
ギンリョウソウやらキノコやら、写真をとりながらゆっくりとした歩みになる。それなりに暑かったけれども、沢沿いの道は涼味たっぷりだった。広葉樹が多いのも、面白さのひとつだった。沢が尽きるまでは緩やかなのぼりで、楽しい山歩きになった。
沢が尽きると急坂になった。標高900mの標識があったので、尾根まであと1時間程度とみた。少しヤブが迫る箇所もあったけれども、総じて道は明瞭。誰にも会わず、気ままなのぼりを満喫できた。あいかわらずギンリョウソウが多かった。坂が緩くなって尾根に近づくとはじめて一人の登山者とすれ違った。しばらく行くと、鋸尾根に飛び出た。そこに海沢探勝路への標識はなかった。
人臭い雰囲気が一気に増した。ひと登りして大岳山の山頂に着くと、山頂は登山者で埋め尽くされていた。学生の集団が標柱を取り囲んで奇声を上げていた。グループならともかく、単独行のときにこんなところでゆっくりするつもりはない。傍らにあった木苺をいくつかつまんで、すぐに山頂を去った。大勢の人とすれ違って大岳山荘に降りた。ここの開放的なテラスで昼飯にしようかと思ったのだけど、こちらも飽和状態。先に進んで馬頭刈尾根で昼飯ポイントを捜すことにした。
馬頭刈尾根には霧が出ていた。海沢とは違う種類のキノコが生えていた。大岳山よりは静かだけれども、何人かの人とすれ違った。くだり気味の道を15分ほどで、ベンチのある見晴らしの良い場所に出た。ここで大休止。凍らしておいたジンのオレンジジュース割を飲んで、弁当を食べた。傍らにはキバナオダマキが花をつけていた。平地の倍のサイズのシマ蚊にたかられたのであまりゆっくりも出来ず、先に進んだ。知らないうちに足を刺されたらしく、家に帰ってから腫れ上がってしまった。
富士見台はちょっと開けた場所で、ベンチのある辺りから大岳山を見ることが出来た。天気がよければ富士山も見えるのだろうか? あずま屋もあるし、大勢で来れば休憩によさそうだ。更に行くとつづら岩で、ここではロッククライミングをする人たちが掛け声を掛け合っていた。
つづら岩から先はめっきり人気がなくなった。桧原に降りるいくつかの道を分けながら、細かいアップダウンが続いた。それなりに消耗する道だった。鶴脚山は全く展望のないピークだった。黙々と歩いて、馬頭刈山に出た。戸倉三山あたりが見えている。疲れたのでゆっくり休みたかったのだけど、ここでも巨大シマ蚊が大発生。まんじりともせず5分休んで山頂を後にした。
すぐに高明神社の跡地があって、あとは植林交じりの道をひたすら下るだけだった。奥多摩周遊道路を行くバイクの爆音が耳について仕方がなかった。久々に行動時間が7時間オーバーになったので、林道にたどり着く頃には膝が痛くなっていた。
軍道の集落を下ってバス停へ。一昨年来たときのままだ。閉まる寸前の売店でビールを2本購入。野良猫相手に酔っ払いと化し、やってきたガラガラのバスで武蔵五日市へと向かった。駅で梅干とそばをお土産に買って家路についた。

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