2003年1月2日(木) 晴れ
日帰り 単独行
●写真
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●交通
往路 | JR | 蒲田4:49 − 川崎4:53 |
川崎5:02 − 立川5:57 | ||
立川6:04 − 青梅6:34 | ||
青梅6:51 − 軍畑7:02 |
復路 | JR | 川井14:34 − 青梅14:59 |
青梅15:08 − 立川15:35 | ||
立川15:40 − 川崎16:35 | ||
川崎16:41 − 蒲田16:45 |
●山行:(歩行時間5:42)
軍畑駅7:02-高源寺7:24-常福院8:25-休憩15分-常福院発8:40-高水山山頂8:43-休憩5分-高水山発8:48-岩茸石山9:15-休憩10分-岩茸石山発9:25-途中休憩15分-黒山11:10-棒ノ嶺11:46-休憩59分-棒ノ嶺発12:45-百軒茶屋13:29-上日向13:53-川井駅14:28 |
2003年の登り初めは高水山、岩茸石山、棒ノ嶺三山のミニ縦走。四時半に家を出ると路面が濡れていて驚いた。雨が降ったらしい。昨日の予報では晴れだったのだけど...空を見上げると薄い雲が張っている感じ。これなら晴れるだろう、ダメでも雪の感触が味わえるに違いない、と見込んで出発。青梅線拝島辺りで少し明るくなってくると、市街が真っ白になっていることに気付く。やはり雪が降ったのだ。乗り継ぎの青梅駅では凍結のため電車の発車が15分ほど遅れた。乗客は登山者を含め20名程度。軍畑に近づくにつれ白く雪化粧した山並みが現れる。雪景色への期待が膨らむ。軍畑で下車したのは自分ひとりだった。 |
凍結した車道を進む。この辺りの積雪量は2−3センチくらい。早起きの住人が雪かきをしている。雪上には小動物の足跡がついていた。高源寺の先から山道へと入っていく。植林の森も雪をかぶれば凛とした趣だ。特に急な箇所もなく道は登りやすい。高度を上げるにつれ積雪の量が増えていく。少し風が出始めて、木に積もった雪が煙のように降り注いでくる。新雪の登山道の上に、鹿の足跡が点々とついていた。他には誰の足跡もない雪道。そこを歩く楽しさをかみしめながら行く。 |
常福院到着。立派なお堂にお参りをする。正月と言うことで参拝客を見込んでかドラム缶に火が起こされていた。裏手にはトイレも完備されており家族連れにはよさそうなポイントだ。このあたりで積雪は10センチほど。高台に上がると関東平野が一望でき、近くには御岳山、大岳山、御前山が白く、遠方には丹沢の峰々がくっきり見えた。少し登ると高水山だが、山頂よりも手前の高台のほうが展望はよかった。山頂には一人の登山者がいたがまもなく帰っていったので、再びトレースのない道を気分よく岩茸石山へと向かった。 |
尾根に出たので少し風が強くなる。特に埼玉側からの風が強いようだ。雪の上に出来た風の紋様に朝日が当たって美しい。冬枯れの雪道をざくざくと登って岩茸石山に到着した。山頂に出たとたん急に風が強まってかなり寒い。しかし、ここからの眺めは最高で、これから歩く棒ノ嶺までの尾根筋や武蔵野の山々が白く見え、関東平野と都心の高層ビル群、その先には筑波山の双耳峰が霞んで見えた。 |
ここから道は惣岳山・御嶽駅方面と、棒ノ嶺方面に分かれる。どちらも踏み後がなく快適そうだったが、それにしても埼玉側から吹き上げてくる風が強い。はじめの一歩を踏み出すのに少しためらいがあったが、こんな気分のよい日に早帰りしてはもったいないというものだ。予定通り棒ノ嶺に進むことにする。いきなり急坂なので軽アイゼンをつけてみたが、雪がやわらかいのであまり役に立たない。しばらく歩いて外してしまった。 |
岩茸石山〜黒山間は細かいアップダウンが多い。雪が多いのでなおさら歩きづらく、最近軟弱な暮らしをしていた足には少々こたえた。真新しい熊の足跡を見つけたので鈴をつけて歩く。冬枯れの樹間から右手に武蔵野の山々、左手に奥多摩の山々が見え隠れした。 |
黒山手前の切り開きになった箇所で小休止。ここからは大岳山、御前山、三頭山が連なって見え、遠くには秩父の山々と富士山がひょっこり頭だけ出していた。景色を堪能しながら甘酒を作って飲む。胃袋に染み渡るうまさだ。寒いと喉が渇かないが、かなり汗をかいているので水分の補給も大事だ。ここであとからやってきた年配の単独行が一人通過していく。 |
再び出発し冬枯れの木々に囲まれた黒山到着。冬以外は見晴らしの悪そうなところだ。更に進んで名栗からの道との合流点へ。眼下には名栗湖が青く見える。向こう側が埼玉、背中側は東京で、奥多摩と飯能辺りが意外に近いことがわかって不思議だ。 |
名栗方面からは棒ノ嶺に向けていくつかトレースがついている。今日は名栗方面から棒ノ嶺に上がった人が多いようだ。山頂まではもうひと頑張り。雪の積もった木段を登っていく。ついた棒ノ嶺山頂は寒風の吹く雪の頂だった。北と東の展望がよく、近くには武甲山、武川山、伊豆ヶ岳、遠くには筑波山や群馬の山が見えた。視界のよいときは日光連山も見えるらしい。後ろ手には梢の上に川乗山と富士山の頭が見えていた。勿論関東平野も一望でき、新宿のビル群も見えていた。山頂の積雪は15センチはあるだろうか。 |
東屋があるので、数人の登山者と共に風をよけながら休む。日本酒をお燗して体を温めたあとラーメンを作って満腹になった。さらにジンを飲みながら雪見酒。景色を十分堪能して山頂を去った。 |
下山は上日向を経て川井駅へ。またトレースがない道に踏み込んでいくが、すぐに下から2人の登山者が上がってきた。道は植林の中でところどころ木段がある。滑らないよう注意しながら降る。降るにつれ雪も薄くなり、30分ほどでわさび田が見えてくる頃には、地面も顔を出すようになった。日のあたる箇所はもう雪が解け出している。いくつか木橋を渡って百軒茶屋到着。ここからは車道だが、バスは17時までない。正月気分の漂う集落の中を1時間ほど歩いて川井駅に着いた。 |
上日向の酒屋で仕入れたビールを飲みながら充実の新年雪見山行を思い返しつつ蒲田へと向かう。濡れたままのシャツで帰ったため、帰路の電車内で本日一番の寒さを味わうはめとなった。 |