山に行こう 山行記録 塔ノ岳〜鍋割山

塔ノ岳〜鍋割山

塔ノ岳(標高1491m・神奈川県)
鍋割山(標高1273m・神奈川県)

2002年2月16日(土) 快晴
日帰り 単独行

●ワンポイント

真冬の大倉尾根、塔ノ岳は大混雑でした(ま、この辺はいつでも混雑してるようですが...)。積雪は花立の上から始まって、ところどころ凍りついている箇所がありました。鍋割山付近はほとんど雪がありませんでしたが、ぬかるみがひどくて、無雪期のようにくつろげる状況ではありませんでした。

●写真

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●交通

往路JR蒲田6:32 − 横浜6:49
相模鉄道横浜6:58 − 海老名7:29
小田急海老名7:35 − 渋沢8:05
神奈中バス渋沢駅8:08 − 大倉8:22

復路神奈中バス大倉16:10 − 渋沢駅16:24
小田急渋沢16:32 − 海老名16:56
相模鉄道海老名17:01 − 横浜17:32
JR横浜17:36 − 蒲田17:54

●山行:(歩行時間6:16)

大倉8:35-駒止茶屋9:55-(途中休憩10分)-花立10:59-塔ノ岳11:48-(休憩22分)-塔ノ岳発12:10-(途中休憩25分)-鍋割山13:36-(休憩14分)-鍋割山発13:50-後沢乗越14:25-ミズヒ沢14:44-二股14:57-大倉16:02

●記録文

一昨日2/14、6本爪の軽アイゼンを購入した私。いろいろ考えあぐねた末、初めての雪山は、丹沢にすることに決定。入門コースとはいえ、自分にとっては雪は未知の世界。小田急線の車窓からうっすら雪をかぶった丹沢山塊を眺めて、軽い昂揚感を覚える。渋沢からのバスは冬期のためか混まず、全員着席。
大倉に着いて、まずはこれも新規購入のスパッツを装着。いままでは泥やら小石やらかまわず歩いていたけれど、今日はきっと役に立つに違いない。それともうひとつ、これも新品のストックも伸ばしてみる。これでなんとなく、格好だけでも、周りの方々になじんだ気になる。
先輩諸兄に混じって、大倉を出発。いつもは持っていないストックを使って登るせいか、なんとなくぎこちない。ともかく今日は先がどうなるかわからないので、いつもの7割くらいのペースで歩くようにする。暖かくなるという予報どおり、駒止茶屋あたりまで登ると、Tシャツ、長袖1枚づつなのに大汗をかく。腹もすいてきたので、ベンチでアンパンを取り出してかじる。ここまでは、雪らしい雪もなく、せいぜい道端に霜柱が育っているだけだった。
堀山あたりから、徐々に道がぬかるむと共に、日陰に雪があらあれ始めた。左側からは富士山や箱根方面の展望がすばらしい。花立手前の登りで後ろを振り返ると、逆光の秦野市の向こうに太平洋の水平線がうっすらと浮かんでいた。三ノ塔、大山の頭には雪がかぶっているのがよく見える。
花立の先から徐々に雪が増え始めた。数分行って木道の先からは雪道。くだり斜面の手前でアイゼンをつけているグループがあったので、自分もそれに習うことにする。「ちょっと滑って危ないな」と思ったときが、アイゼンの付け時なのだろうか。装着後、それまで滑っていたところが急に歩きやすくなった。しばらく歩いてわかったのは、使う筋肉が違うということ。太ももよりも、ふくらはぎにかなり負担がかかることがわかった。
それにしても、ザクザクというこの感触は楽しい! いつもなら苦労する最後の登りも、雪道とアイゼンの感触で、知らぬ間に山頂に到着。塔ノ岳山頂は一面雪に埋もれて、そこにあるはずのテーブルも見えなくなっていた。山頂からの眺めは、何回かこの山に登ったうち最高で、富士山、南アルプス、奥秩父、八ヶ岳(?)と雪化粧した山々を爽快に眺めることが出来た。塔ノ岳から奥、丹沢山や蛭ヶ岳方面は更に雪深いように見えた。夏なら霞む檜洞丸や大室山も鮮明に見え、雪をかぶって美しい。
さて、ひとしきり展望を堪能した後、本日は鍋割山に向けて出発。丹沢核心部の丹沢山方面にも心惹かれたけど、今日は雪山初回ということで、あまり雪の深いほうには進まないことにする。くだりの雪道でもアイゼンは威力を発揮。ほとんどすべることなく、一気に金冷シから鍋割山方面に進出する。それにしても、こういった雪道をアイゼンもつけずにスタスタと歩いておられる年配の方々。まだまだ技術の未熟な自分を実感いたしました...
鍋割山に向けて徐々に高度が下がり、半ばを過ぎると雪道はだんだん泥交じりとなっていく。途中、三ノ塔・秦野市方面の眺めが良い斜面で昼食。味噌汁にもち投入で、体を温める。空にはいくつかのパラグライダーが滑空し、気持ちよさそうだ。再び出発し、右手に蛭ヶ岳を眺めながら、道にほとんど雪がなくなってくると鍋割山到着。山荘は扉を閉めているけど営業している模様。山頂からは富士山の眺めがいいけど、こちらは午後になってだいぶ霞んできた。
ここらで無用になったアイゼンを外す。かなり泥がついている。今回はトレッキングシューズで来たのだけど、軽アイゼンの場合でも、やはりもう少し靴底の硬い革靴で来たほうが、疲労は少なくて済むかもしれない。今日は足裏に金具の感触があって、多少痛かった。アッパーの締め付けで小指にも違和感があった。
もうひとつ今回始めて使用したストックだけど、どのくらい効果があったのかは不明。使い慣れないせいか肩がこった。スパッツは...これもそもそもジャージで来ている私には、今日のようなコンディションの山だと不要かもしれない(ほとんど雪にもぐらなかったので)。
鍋割山を去り、後沢乗越、二股と一気に高度を下げる。大倉尾根と違い、こちらは幾分人の通りが少ない。途中流水があったのでアイゼンの泥を流す。二股手前から大倉までは長い林道歩き。徐々に膝にもこたえて来る頃、大倉到着。ちょうどやってきた渋沢行きのバスに座れて乗車。持参の日本酒を飲みながら、またひとつ広がった山の世界をかみしめつつ、家路に着きました。

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