2006年10月1日(金) 曇り
前夜麓泊 同行1名
●ワンポイント
訪れるタイミングにもよるのかもしれませんが、裏燧林道の静けさは尾瀬ヶ原とは違ったよさがありました。 尾瀬御池から天神田代までは赤やオレンジの紅葉がちりばめられた湿原が次々と現れます。 珍しい傾斜湿原も一見の価値あり。 |
●写真
写真を見る・その1(JPEG 20枚 1.36MB) |
写真を見る・その2(JPEG 7枚 497KB) |
●交通
往路 | 会津乗合バス | 桧枝岐中央6:30 − 尾瀬御池6:56 |
復路 | 関越交通(乗合バス) | 鳩待峠13:50 − 戸倉14:10 |
関越交通 | 戸倉15:40 − 東京駅八重洲口20:25 | |
JR | 東京20:32 − 蒲田20:54 |
●山行(5:35)
尾瀬御池7:05-上田代7:45-天神田代8:30-見晴10:24-休憩36分-見晴発11:00-竜宮11:26-休憩7分-竜宮発11:33-中田代12:12-山ノ鼻12:36-休憩20分-山ノ鼻発12:56-鳩待峠13:43 |
●記録文
鍋にかけられた具沢山の汁物で朝から満腹となって「旅館ひのえまた」を出発。もちろん、昼食用の弁当も忘れずに受け取った。一番のバスに乗り尾瀬御池へと向かう。昨日の会津駒を思い出しながらキリンテを通過、道はつづら折れになってどんどん高度をあげていく。観光案内のテープを聴きながら森は紅葉の世界へと変わっていった。尾瀬御池には大きな駐車場があって、たくさんの車が止まっていた。立派な案内所もある。既に案内の人が詰めているので、裏燧林道の道を確認しておく。トイレを借用して出発。 |
駐車場の奥から木道へと入っていく。天気は曇りだが高曇りなので視界はよい。左手に燧ケ岳への登山道を分け、しばらく進んで姫田代に出ると、いきなり草紅葉と紅葉に出迎えられた。黄色やオレンジの明るい色合いが実に美しい。昨日の会津駒の景色はある意味カラッとしていたが、こちらは潤いのある美しさだ。Bもこの景色には満足のようだ。 |
そこからしばらくの間、樹林帯に入っては湿原に出る、といったような道が続いた。湿原に出るたびに思わず感嘆の声が出てしまうくらいの、すばらしい秋景色が展開されていく。ガイドブックによるとこのあたりの湿原は傾斜湿原と呼ばれているらしい。立ち止まってみると、確かに燧側から微妙に傾いた斜面に湿原が形成されている。不思議な眺めだ。右手には平ヶ岳方面の山並みが見える。人も少ないし、ベンチもあるのでこの景色の中ゆっくりしたいところだったが、先がどのくらいかかるかわからないので、写真撮り撮り進んでいくことにする。これだけの景色、行程の最後に寄って酒でも飲みながら眺められたら、よかったかもしれない。 |
天神田代から先、1時間半ほど樹林帯の単調な道が続いた。小さなアップダウンと、大小の橋で燧の山麓を巻いて尾瀬ヶ原へと向かう。右手の温泉小屋や三条ノ滝もよいらしいので、いつか寄ってみたいものだ。まだかまだかと歩いた後、やっと元湯山荘に着いた。トイレを借りて一休みする。ここからは尾瀬ヶ原の開放的な湿原歩きだ。景色の華やかさや密度に関しては傾斜湿原のほうが上だったが、こちらもそこここに広葉樹の林があって、巨木に絡みついたツタウルシの赤がひときわ目を惹いていた。 |
途中すれ違った人と写真を撮り合ったりし、湿原の中の木道を1時間ほどいくと見晴についた。ここは尾瀬の中央交差点のようなところ。山小屋の数も多く、急に人が増えた。3年前の夏にここを通ったときは、木道で捻挫した上に、ヌカカに体中ボコボコにさされていたことを思い出した。いい加減おなかが空いていたので、ベンチを借りて昼食をとることにする。湿原の中にいるよりは風も少ない。弁当には大きなおにぎりが2個と、塩辛いものがいろいろ入っていて、ちょっと食べきれないほどだった。 |
見晴〜竜宮〜山ノ鼻と続く尾瀬のメインストリートへと入ると、急ににぎやかになった。それでも竜宮まではそれほど混雑するでもなく、気分よく湿原を歩いていくことができた。ところどころ紅葉があって、燧とセットで眺めるとなかなか絵になる。 |
竜宮到着。狭い小屋前は休憩する人で大混雑だった。Bがトイレに行ってきたが、こちらもけっこう混んでいたようだ。帰りのバスの時間が気になりだしたので、すぐに出発することにした。竜宮から山ノ鼻への道も同じようにきれいな湿原が続いているのだけど、とにかく人が増えたので、とまって眺めたり、写真を撮ったりするだけで渋滞が起きる。しかも団体が多い。2車線の木道ではこれを抜かすのはかなり困難だった。池塘のヒツジグサの紅葉と正面にぼんやりと見える至仏を眺めながら、人を縫うように歩を進めた。 |
けっこう時間がかかって山ノ鼻到着。ここも人であふれている。ツアーの団体も多い。ここまで休みもほとんどとらずに来てけっこう疲れたのだけど、このあとの鳩待峠までの状況を考えると余り休んでいる時間もなく、休憩もそこそこに出発した。入山者下山者とも多いので、ペースを失ってどんどん飛ばした。途中TV東京のいいたび夢気分(?)のロケとすれ違った。Bによれば水戸黄門の格さんがいたらしい。あせっていたので、顔を見れず。 |
急いで登りすぎて、2/3程度の時間で鳩待峠到着。おかげで汗だくになってしまった。鳩待峠も信じられないほどの人であふれかえっている。ひょっとしてこれみんな乗合バス待ちか? と思いきやそうではないらしく、すんなりとバスに乗れて戸倉へと降ることができた。あの人たちは皆ツアーの団体客なのだろうか? |
なんのことはない、戸倉でバスを降りてみると高速バスの時間まで1時間以上あった。近くの酒屋で酒を補給し、酔っ払いながらバスを待った。その間、3団体くらいのツアーが鳩待峠から到着しては、大型バスに乗り換えて帰っていった。一方沼田行きの路線バスはかなり空席を残したまま出発していった。東京駅行きの高速バスはほぼ満員。3日間の山旅の余韻に浸りながら家路についた。 |