2007年10月7日(日) 曇り時々晴れ
日帰り 同行1名
●ワンポイント
刈田岳は山頂直下まで車が入れるだけあって人の多い観光地。それでも御釜はやはり見ごたえがあるので、訪れてよかった。熊野岳から峩々温泉への道は一転して人の少ない道。静かな山歩きを楽しむことができた。 |
●写真
写真を見る(JPEG 25枚 1.36MB) |
●交通
往路 | JR | 蒲田5:51 − 東京6:15 |
東京6:28 - 白石蔵王8:32 | ||
白石蔵王9:30 - 刈田峠11:25 |
復路 | 今回は宿泊のためなし |
●歩行時間(3:16)
刈田峠11:25-刈田岳11:58-休憩10分-刈田岳発12:08-途中休憩10分-熊野岳12:55-休憩18分-熊野岳発13:13-途中休憩10分-追分14:30-名号峰14:50-猫鼻15:48-休憩5分-猫鼻発15:53-峩々温泉15:34 |
●記録文
秋山第一弾はBと一緒に蔵王ハイキング。東北の山にはもっと出かけたいのだけど、交通費がかさむのでなかなか足が向かない。今回はハイキング+温泉+食い倒れをセットにした2泊3日の旅行。初日に蔵王山頂から峩々温泉まで歩くという、ちょっと贅沢なプランとなった。 |
家を5時半に出発。新幹線に乗って白石蔵王に8時半に着いた。途中、福島で新幹線を乗り換えたときに食べた立ち食いの「まいたけ天そば」がうまかった。しかし白石には温麺(うーめん)の立ち食いがあり、思わずこちらにも吸い込まれそうになるが、さすがに食べ過ぎになりそうなので、止めておいた。白石蔵王の駅前に店は何もなく、買い物可能なのはKIOSKのみ。 |
1時間後に来たバスの座席は2/3ほど埋まって出発。連休の真ん中だというのにさほどの混雑はないようだ。このバスは土休日のみの運行で、一日にこの便しかない。バスの車窓から街を見ていると、白石蔵王よりも在来線の白石駅の方がはるかににぎやかなようだ。駅前にうーめんの店もあった。その後小一時間で遠刈田温泉に到着。神の湯という入浴施設(?)が出来ていて、10年以上前に来たときよりも活気がでていた。そういえば前回来たときはYさんたちとここから峩々温泉まで歩いたのだった。 |
遠刈田からはエコーラインをバスで登っていく。途中三階の滝の見えるポイントで運転手の人が見学の時間を設けてくれた。谷の向こうに見える滝はかなり落差がありそうだ。今年は紅葉が遅いらしくこの辺り全く色づいていない。再び乗車しエコーラインを2/3くらい進んだところで、突如道が渋滞してバスが動かなくなった。3連休の紅葉シーズンということによる混雑のようだ。このままでは山頂まで1時間くらいかかりそうな勢いなので、料金所手前の刈田峠でバスを降り、そこから山頂まで歩くことにした。 |
行列の続く車の横を歩いて車道を登る。明らかに歩くほうが早い。料金所を通過すると係の人に呼び止められて登山道を歩けと注意された。入口は料金所の先10mほどのところだった。バスから見えた刈田峠から下あたりの紅葉はけっこう良かったのだけど、この辺りまであがると逆に紅葉する樹木がないらしく、今回は完全に紅葉を見逃す形になってしまった。登山道は何回か車道を横断して登っていく。途中で乗ってたバスも追い抜いて、20分ほどで刈田岳山頂に着いた。 |
山頂には観光客が大勢いた。あれだけ車が登ってくるのだから当たり前か。しかし、辺りは広いので、それほど窮屈な感じはない。眼下には御釜のグリーンの湖面があって、まさに写真で見るとおりの姿! その向こうには熊野岳がのっそりと横たわっている。火山らしい荒涼とした光景だ。今日は曇りかけということもあり、あまり遠望はきかなかった。この辺りだけガスが晴れているような感もあり、御釜が見えたのはラッキーだったのかもしれない。風が強く寒いので、レストハウスまで降ってトイレを借りることにした。大混雑するレストハウスから駐車場の方を見ると、ちょうどバスが着いた所で、運転手の人と軽く会釈を交わした。 |
レストハウスを後にし御釜を眺めながら馬ノ瀬を歩いた。広い砂礫の道で歩きやすい。刈田岳周辺ほどではないが、往来する人は多い。草木はなく、積雪時の目印となる杭が熊野岳まで等間隔で続いていた。右手の眼下に御釜を眺めながらの稜線歩きは開放感があった。角度が変わるとお釜の形も変わり、刈田岳と熊野岳の中間あたりで見た姿が一番均整が取れていると思った。 |
最後岩礫の道を登っていくと熊野岳の稜線、避難小屋のある地点に出た。この稜線からはお釜の湖面は見えないようだ。そこからさらにふきっさらしの道を10分ほど歩いて最高地点の熊野神社にたどり着いた(はじめからこっちにあがっていればよかったのだ)。寒風のせいで、何年か前からくせになった寒冷蕁麻疹が腿に出てしまった。神社に御参りをしたのち、風を避けて小屋で昼食にした。今日は宿の夕食を楽しむため酒は抜き。KIOSKで買ったちーかまが妙にうまかった。 |
13時過ぎに熊野岳を出発。いったん避難小屋の地点まで引き返す。人の動きを見るとここには山形側のロープウェイを利用して登ってくる人が多いらしい。熊野岳の稜線からは岩場の降り。今までの火山の荒々しい景色とは反対に、眼下には豊かな森が広がっている。このあたりもやはり紅葉にはまだ早いようだ。足元を見るとガンコウランの黒い実がなっていたのでBと一緒に2-3つまんで食べてみる。甘酸っぱくておいしい実だ。山頂と比べ人が激減し、自然園のあたりまですれ違った登山者は計4名だった。 |
自然園は、その名の通りなんとなく庭園風の場所。平らで開けており思わずくつろいでしまう。熊野岳が向こうに見えて、紅葉が進んでいればすばらしい景色なのではないかと思う。足元にはシラタマノキの白い実が無数に生っていた。Bがそれをつぶしてみて、「なんだか薬くさい」と言っている。途中、渡邊と書いてある妙に立派な墓があってこんなところにだれがお参りに来るのだろうと思った。 |
自然園から先は樹林帯の中へ。所々リンドウが咲いている。小さなアップダウンを繰り返し、やがて峩々温泉との分岐に出た。Bはここでちょっと休むというので一人で名号峰を往復した。途中男女2人のパーティーとすれ違う。峩々温泉入り口のバス停で下車した人だ。今日は避難小屋にでも泊まるのだろうか荷物が大きい。名号峰は意外にも白砂のある山頂。ガスが出ているが、開けているので晴れていれば展望はよさそうだ。写真を撮っているとまた一人人がやってきた。このおじさんは峩々温泉に車を止めて名号峰往復とのこと。温泉に入ってから登ったのでバテて仕方ないとボヤいていた。 |
猫鼻と呼ばれる分岐点まではさらに樹林帯を一時間ほどの降り。けっこう足を使ったのか、足裏が痛い。この辺りの道、自分の持ってるガイドブックにはヤブと書いてあったがそんなことはなく快適な登山道だった。後で宿の人に聞いたら、営林署の人が定期的に整備しているとの話だった。しかし、この猫鼻というネーミング、なかなかいい。なぜ猫鼻なのだろう? Bといろいろ推測してみたが、結局分岐の形が猫の鼻の下の形に似ているから、という勝手な解釈に落ち着いた。 |
猫鼻からはジグザグの降り。今日は降りのほうが長かったせいか、あるいはトレーニング不足か、くせになっている左ひざの裏まで痛くなった。Bもこの前の陣馬山で痛めた足先の爪が痛くなってきたようで、けっこう時間がかかってなんとか峩々温泉についた。最後、登山道から露天風呂が丸見えだったのにはちょいとびっくりした。 |
こうして今回旅行のハイキングの部は終了。温泉+食い倒れの部へと突入していくのであった... |