山に行こう 山行記録 岩殿山

岩殿山

岩殿山(標高634m・山梨県)

2007年4月28日(土) 晴れのち一時雨

日帰り 同行4名

●ワンポイント

2度目の岩殿山。 ここは秀麗富嶽十二景の一山なのだけど今回も富士山は見えず。 次は快晴の日に登るしかない?  同行メンバーは普段山に登らない4名だったのですが、予想通り鎖場と稚児落しを楽しんでもらえたようです。 ちょっと変化のあるハイキングをしたい方にお勧め。

●写真

写真を見る 写真を見る(JPEG 20枚 1.39MB)その1
写真を見る 写真を見る(JPEG 9枚 682KB)その2

●交通

往路JR蒲田6:59 − 東京7:20
東京7:24 - 新宿7:38
新宿8:14 - 大月9:34

復路JR大月15:25 − 神田17:17
JR神田17:18 − 蒲田17:41

●歩行時間(3:00)

大月駅9:43-丸山10:00-休憩5分-丸山発10:05-岩殿山山頂10:29-休憩12分-岩殿山発10:41-途中休憩5分-稚児落し12:03-休憩89分-稚児落し発13:32-大月駅14:34

●記録文

GWということで、2年半ぶりに会社の同僚と親睦山行を企画。メンバーは普段山には登らない面々だし、楽しんでもらえる山にしよう。ということで去年登った大月の岩殿山に出かけることにした。駅から直接歩けて、コースは短いながらも、途中鎖場があるなど変化があり、稚児落しからの眺めも気に入ってもらえるだろう。参加者はNO氏、U氏、NI氏、O氏に私を入れての5名。
8時過ぎ新宿発のホリデー快速河口湖号に乗車。途中合流組みを合わせて大月駅に着いたのは9時半だった。話によるとU氏とNI氏は昨夜11時くらいまで飲み会だった模様で、特にNI氏はかなり眠そう。果たして大丈夫だろうか? 今日は晴れのち曇りの予報だが、午後はところにより雷雨もあるということらしい。15時には大月駅に戻る予定なのですれすれセーフのはず。今は晴れている空を背景に、ホームの向こうの岩殿山を入れて記念撮影する。
大月駅を出発し、岩殿山を見ながら、市街を抜けた。目の前の岩殿山の岩壁に「あんなところを登るんですか?」と質問される。早速の反応に、企画者の私は心の中でほくそえんだ(?)。踏み切りをくぐり、桂川にかかる橋を渡る。橋の高さに一同めまいを覚えるが、なぜかNO氏のみ平気のようだ。少し行くと国道の坂道から左手に入って岩殿山の登山道となった。
整備された道を10分ほど登ると丸山公園という園地に着いた。ここには観光案内所やトイレ・自販機がある。一角にある高台に登ると大月市街を見渡すことができる。ここでO氏のおすそ分けで梅干をいただく。口内に酸味がしみわたる。
観光案内所の前から道はいままでより急になり、つづら折れに岩殿山の斜面を登っていく。先頭はNO氏。私に次ぐ年齢で中年と呼んで差し支えのない範疇に入りつつあるのだが、2年半前と変わらず元気に一団を引っ張っていく。私は若干遅れ気味。久々にザックに5KGの錘を入れたためと思いたいが、実は単なるメタボリックなのかもしれない...5月というのに大汗をかきながら高度を上げていった。
稚児落しへの分岐を分けてさらに登って行くと、「番所跡」「馬屋」などという看板があって、その先が岩殿山山頂だ。何人かのハイカーが休憩している。切れ落ちている山頂の一角からは柵越しに大月市街が一望できる。「中央線の電車がNゲージのようだ」と声が上がる。傍らには八重桜などが咲いており、春の雰囲気を盛り上げている。居合わせた年配のハイカーに記念撮影をしてもらった。
さて、本日のコースはここまでが足慣らし。昨日飲み会だった二人も、何とか大丈夫のようだ。気合を入れなおして、来た道をしばらく戻る。道端にはイカリソウの群落があった。20人ほどの中高年グループとすれ違ったのち、稚児落とし方面への道へと進んだ。
ツツジの咲く道を鞍部までどんどん降っていく。夏に来たときと違い、大量のクモの巣に悩まされることはなかった。鞍部には「築坂」という標識があり、ここが山城への入り口となっていたと説明があった。そこから先は細かいアップダウンがありながらも、基本的には登りの道が続く。
やがて兜岩へのまき道コースと、鎖場コースの分岐が現れた。鎖場の件はみんなに予告してあったので、迷わず鎖場方面へ進む。しばらく行くと、山頂で写真を撮ってくれたグループが鎖を使っている音が聞こえてきた。一同未知の経験に盛り上がりつつ、順番を待った。
岩殿山には2箇所鎖場があるが、まずは一つ目の鎖場をU氏が先頭で登っていった。その後に続く面々も特に問題なく、楽しみながら乗り越えることができたようだ。下から見ていると思ったより身のこなしが軽いので安心した。さらに進むと2箇所目の鎖がある。こちらは切れた岩壁を横切った上で、直上する鎖場を登っていくかたちになっている。落ちると怪我ではすまないような地形なので、みなの緊張が高まる。ここはNO氏が先頭で一気に岩壁を進んで行き、そのままのパワーで息をつかず鎖場をぐいぐい登っていった。ついでU氏、NI氏、O氏、私と鎖場をこなしていった。
無事鎖場を乗り越え、皆の顔に笑顔が浮かんだ。一息ついて、いったん降り、まき道を合わせる。そこからは再び登り。20分ほど行くと、稚児落しの岩壁が見える箇所に出た。迫力の眺めに一同から歓声が上がった。稚児落しをバックに記念写真を撮る。みないい表情だ。こんな顔を見ていると、この山行を企画して本当によかったと思う。
そこから最後の登りを数分こなして分岐を左に行ったところが稚児落しだ。岩壁の上に陣取り、おのおの持ち寄った酒とツマミでまずは乾杯。心配していた天気も今のところは問題ない。下から吹いてくる風が汗をかいた肌に心地よい。裸足になるとこれまた爽快だ。今日は遠望こそ得られないが、ずっと歩いてきた岩殿山からの尾根の新緑の眺めが実に春らしかった。
NI氏、NO氏は今日もカップラーメンの昼食。私自身は人間ドックで高脂血症と言われて以来なんとなく山でカップラーメンを食べるのはよしているのだけど、やはりちょっとうまそう。その後、コッヘルに残ったお湯でU氏が紹興酒を燗にしてくれた。紹興酒の燗酒を山で飲む機会はそうそうないと思う。ふんだんに酒を持ってきてくれたO氏は、岩の上で昼寝を始めた。Bが朝作ってくれたから揚げの差し入れも、まずまずの評判でみんなの胃袋に納まった。食事の後は、高度感に慣れてきたのか、皆稚児落しの下を覗き込んだりしているが、酒も入っているし十分気をつけてもらう。
1時間半の楽しい大休止の後、下山へとかかった。30分ほど降っていくとあっという間に浅利集落へとたどり着いた。そこからは車道の降り。20分ほどして中央高速の下をくぐる辺りから予報どおり雨が降り始めた。おのおの雨具を取り出して大月駅へと急ぐ。風が強いので、折り畳み傘はものの役に立たないのだが、そんな状況さえ楽しめるような童心にかえったひと時だった。
大月駅近くのコンビニで酒とつまみを調達。あとは、駅舎のベンチで東京直通の電車を待ちながら、帰りの酒盛りモードへと突入して行ったのであった...(売店で購入したおみやげのほうとうもなかなかうまかった!)

●別の日

岩殿山 2006年7月22日(月)


戻る

ホームページへ


(C)2007 Kazushige Koai