2004年10月2日(土) 晴れ
日帰り 単独
●ワンポイント
丹沢の日帰りコースにしては、階段もなく人も少ないという、お勧めのコースです。雨山峠、鍋割峠に突き上げる沢道はとても雰囲気が良いですし。雨山峠〜鍋割峠間には鎖場もありますが、難度は低いでしょう。足元が濡れることもあるので、防水のしっかりした靴で出かけたほうが良いです。玄倉林道の隧道は、ヘッドランプなしでは結構きついと思います。 |
●写真
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●交通
往路 | JR | 蒲田5:16 − 横浜5:32 |
相模鉄道 | 横浜5:37 − 海老名6:14 | |
小田急 | 海老名6:16 − 新松田6:47 | |
富士急湘南バス | 新松田駅6:53 − 寄7:15 |
復路 | 富士急湘南バス | 玄倉15:06 − 新松田駅15:56 |
小田急 | 新松田16:03 − 海老名16:38 | |
相模鉄道 | 海老名16:51 − 横浜17:22 | |
JR | 横浜17:26 − 蒲田17:45 |
●山行:(歩行時間5:43)
寄7:20-寄大橋7:52-寄コシバ沢9:05-途中休憩5分-鍋割峠9:40-途中休憩5分-鍋割山10:05-憩40分-鍋割山発10:45-鍋割峠10:59-雨山峠11:48-休憩5分-雨山峠発11:53-途中休憩10分-雨山橋12:27-途中休憩10分-小川谷出合13:52-休憩8分-小川谷出合発14:00-玄倉14:26 |
台風一過で10/2は関東一円晴れの予報。どこの山も混雑することは容易に想像がつく。ならば、とマイナールートを探していると、そういえば去年寄(やどろぎ)から雨山峠まで上がったのが意外と良かったのを思い出した。その隣に、鍋割峠への別道もあったからそれに出かけてみよう。降りはちょっと足を伸ばして、まだ行ったことのないユーシン側へ降りることにした。玄倉→ユーシン→蛭ヶ岳の偵察も兼ねて。夏に蛭ヶ岳から見下ろした熊木沢あたりの河原は荒涼としてすごかった。地図を見ると玄倉林道には長そうな隧道がいくつもあるので、ヘッドランプをザックに入れておく。渡渉や鎖場を考慮して、今日の荷は8K。軽く感じる。 |
新松田発寄行きのバスの乗客は3名。今日もガラガラだ。寄から舗装路を歩き出す。車の往来は少ない。途中には公衆トイレがある。 |
中津川沿いに吹く風は秋の冷たさをはらんでいた。晴れ渡った空の下に見える雨山山稜が実に爽快だ。寄大橋からゲートを越えて山道へと入る。時間が早いせいか今日も管理棟は人気がない。 |
植林帯を抜け、河原に出た。水量は去年の夏よりも気持ち少ない気がする。今日は荷が軽いので、靴を脱いだりせず、快調に沢を飛び越していくことが出来た。ほんの数キロの重量の違いで、ずいぶん体の動きに違いが出るものだ。気温のせいもあるだろうが、歩行スピードも快調だ。 |
途中沢で休んでいるグループを立て続けに3つ抜いた。今日は誰にも会わないかもしれないと思っていたので、これは意外だった。小さな鎖場を登り、植林帯をしばらく行くと寄コシバ沢に出合った。鍋割峠への標識がある。去年はここから雨山峠へ進んでいったっけ。狭隘な渓谷が印象に残っている。 |
寄コシバ沢はゴロ石の道。このあたりにしては、こういう登山道は珍しい。水量は少なく、河原が広いので足がぬれることはない。傾斜がけっこうある。浮石に足をとられないように気をつけながら登っていく。やがて沢が二股に分かれる地点で、赤ペンキにしたがって左手の急坂の道に取り付いた。稜線はもう近い。 |
寄コシバ沢が右手の視界から遠ざかると、鍋割山らしい草地も現れて、緩やかに鍋割峠にたどり着いた。鍋割峠からは、再び急坂を30分ほど。左手に丹沢山塊がクリアに見える。紅葉にはぜんぜん早くて、葉の色が少しくすみ始めている程度だ。 |
山頂到着は10時過ぎ。すでに何グループかが三々五々休んでいる。小屋を覗くと客は一人もいない。昼飯は一応持ってきたのだけど、これなら注文するのもラクなので鍋焼きうどん(900円也)を食べることにした。これを食べるのは数年ぶりだろうか? なんだか小屋のご主人がさらに細くなった気がする。小屋の中で食べるのはなんなので、外の草地に移動。持参のビールを飲みながら、汁まで飲み干すと満腹になった。 |
そうこうしているうちに、山頂に続々人が上がってきた。今日は玄倉まで歩くので、一服したのち出発することにした。立ち上がったときに、あたりが鹿フンだらけなのに気がついた。そういえばここはいつもフンだらけなんだっけ...今頃思い出しても遅いが、自然のものだし余り気にしないことにする。 |
山頂を去り、いったん鍋割峠まで降りた。蛭ヶ岳方面からは雲が出始めていた。鍋割峠から雨山峠までは鎖場がいくつかある。こちら側から行くと降りの鎖が多い。ヨガで少しは体が柔らかくなったせいか、鎖場もより楽しめるようだ。途中には秋の花が何種類か花期を迎えていた広葉樹も多いので、新緑や紅葉の頃はかなりいい雰囲気になるだろう。紅葉は後2週間くらい後がいい感じだろうか? |
雨山峠は十字路。途中すれ違ったのは、単独の人一人だけだった。ここは樹林の中の、本当に単なる峠なのだけど、去年寄から上った道がとてもよかったので、それを思い出して、ひとりでに頬が緩んでしまう。 |
休憩の後、玄倉林道へと沢沿いに降って行く。雨山沢は寄沢に負けず劣らず渋みのある沢だった。右手の山肌から水が湧き出ているので、ペットボトルに汲んで飲んでみると、驚くほどうまい。丹沢の名水とはこういう水のことをいうに違いない。おもわず一気に1リットルくらいを飲み干してしまった。 |
人気がないのに道はよく整備されていて、ところどころ桟道や階段がある。崩壊気味のところはあるが迷うところはない。花もところどころで咲いていて、こんなところを一人で歩いていると、何かものすごく得をしたような気分になる。 |
雨山橋にたどり着いた。熊木沢の広大な河原が広がっている。ここからはごくノーマルな林道だ。玄倉までずんずん歩を進める。渓谷沿いに広葉樹が多いので、やはり新緑や紅葉の頃はすばらしい眺めになるだろう。小川谷出合のゲートのところまでは、車やバイクの往来は限られている。登山者や釣り人、サイクリングの人と何人かすれ違っただけだ。途中いくつかの隧道を通ったが、一番長いところでは途中が真っ暗闇で、やはりヘッドランプを持っていってよかった。向こうからやってきた人もヘッドランプをしていた。明りがないと昼間でも通行は困難だろう。 |
ゲートを過ぎるとやがて舗装路になった。途中で普通の観光客に、これからユーシンまで歩けるのかと聞かれ、とても無理だと説明する。ダムを右手に見ながら玄倉到着。バス待ちの間の酒を買おうとバス停の商店に入ると酒は置いてないとのこと。幸運にもまだ手をつけていない日本酒がザックの中にあったので、それを飲みながら、新松田行きのバスを待った。 |