山に行こう まき道日記 2006
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●第40回 2006/09/09 フィルムカメラへの郷愁

3年前、一眼レフが壊れたのをきっかけに、遅ればせながら購入したデジカメ。 それ以来フィルムカメラは使わず、山で撮る写真はすべてデジタルにシフトしてしまいました。 デジカメには扱いやすさ、経済性、撮影後の整理のしやすさ、編集の自由度など、 やはりフィルムカメラより数段優れているよさがあります。今日はあえて、そうした便利さに対するアンチテーゼとして、 最近感じつつあるフィルムカメラ(1眼レフ)への郷愁を綴ってみたいと思います。

デジカメを使うようになって、やらなくなったこと。 それは写真をまじめに撮る、という行為です。フィルムカメラは、フィルムの枚数に限りがあります。 たくさん撮れば撮るほど費用もかかります。ですから、1枚1枚シャッターを切るということに、とても時間をかけていました。 写真を撮るポイント、構図、露出、ピント(被写界深度)など、ひとつひとつフィルムが現像されたときのことをイメージして、 写真を撮っていたのです。

それがデジカメを使用し始めてしばらくすると、撮影方法が一変しました。 大容量のメディアを用意すれば、撮影枚数は何百枚、何千枚でもOKです。ひとつの場面で撮る写真の枚数が増え、 撮影する場面もよく選ぶことなく、とりあえず撮っておこう、くらいの雑さになってしまったのです。 要はデジカメを使うようになって、頭を使って写真を撮るということを忘れてしまったのです。

便利さとはまさにこうしたことかもしれません。しかし、フィルムカメラの時代、 いろいろ考えながらシャッターを切って、出来上がった写真に一喜一憂していたことを懐かしく感じるのは私だけでしょうか?  なんだか、そのころのほうが写真を撮ることに真剣で、幸せだったような気さえします。

大げさかもしれませんが、今回のデジカメとフィルムカメラの話、 便利になればなるほど何かを忘れ去っていく現代の、ひとつの'構図'かもしれません。

●第39回 2006/08/18 夜行バスで山に行こう!

登山と仕事を両立させようとしたときに、休日が少ない、自由に取れない、といった問題は、誰にもついて回る問題だともいます。 加えて、公共の交通機関を利用して登山を行っている私は、少しでも登山口までのアプローチを短くしたい、また安くしたいと考えています。 いつもWEBをサーチしては、交通手段を探しています。

そんな中で、さわやか信州号毎日新聞旅行関越交通などの登山者用夜行バスが非常に便利です。 夜に都内を出発し、翌朝、北アルプス、八ヶ岳、尾瀬などの登山口で直接降りることができます。値段も、電車で行くより割安です。 指定席なので、席を確保するため行列する必要もありません。

まだ利用されたことのない方は是非一度乗ってみることをおすすめします。

以下に、そんな夜行バスを利用する際の、ちょっとしたポイントを書いておきます(さわやか信州号の場合)。

新宿高速バスターミナルはアイドリング禁止です。夏場の車内は地獄の暑さなので、発車間際まで乗車しないでおきます。

大きなザックはバス下部のトランクに預けることになります。 長い乗車時間ですから、飲み物は持ち込んだほうがいいでしょう。 冷房が苦手な人は、長袖も持っておいたほうが吉。

途中2回程度、サービスエリアでの休憩があります。 大体ここで目が覚めることが多いので、うまく睡眠をとる必要があります。 睡眠用のグッズとして、アイキャップ、耳栓、空気枕などがあれば便利でしょう。 サンダルもあれば楽チンです。 まあ、これらのグッズは登山に直接必要なものではないので、 ザックの重さと相談ということで...

バスでの熟睡は難しいです。 浅い睡眠がしばらく続いて目が覚める、ということの繰り返しです。 それでは翌日の登山がきついかというと、わたしの今までの経験ではそれほどでもありませんでした。 テント泊できる程度に体調を整えておけば、バス内での睡眠でも事足りるようです。

バスに空席がある場合は、2席独占して横になれる(それでも窮屈ですが)場合もあるので、 係の人と交渉してみるとよいかもしれません。

お金を節約したい場合は、往路の夜行バスだけでなく、 帰路も高速バスの利用を検討してみるとよいでしょう。 JRの特急の半額で済む場合もあります。夜行バスより種類や本数も多いです。 ただし、高速が渋滞した場合1時間以上遅れて到着したり、大幅にロスすることがあります。 渋滞がなければほぼ予定通りつきますが、時間に余裕を持った計画が必要だと思います。


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